ベントレー・システムズ「The Year in infrastructure 2015 Conference」会議レポート(3)
ベントレー、「BentleyCONNECT」でインターオペラビリティ戦略が結実
11月3~5日、「The Year in Infrastructure 2015(YII2015)
Conference」を開催 2015.11.25 |
「CONNECT」という新しいコンセプトを打ち出したベントレーだが、最近になって力を入れているのが、リアリティ・モデリングだ。
ベントレーは今年2月、「Acute3D」を買収した。「Acute3D」は高解像度のデジタルカメラ画像から、3次元データを取得するものだ。画像から取得したデータを3次元モデルに落とし込むことが可能で、これを3次元プリンターのデータとして活用することもできる。
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基調講演中のグレッグ・ベントレーCEO |
「YII2015」のメディアデイで、CEOのグレッグ・ベントレー氏は「Acute3D」について、「『Acute3D』は高解像度のデジタルカメラ画像から3次元データを取得するもの。
これをクラウド環境で使用すれば、情報共有も可視化も可能になる」と、そのポテンシャルを高く評価する。
「YII2015」に合わせ、新しい「ContextCapture」製品を一般向けに発売すると発表したが、「ContextCapture」は「Acute3D」のソフトウェアテクノロジーによる、初のベントレー製品のリリースとなる。このソフトウェアは、実際のコンテキストの3Dモデルをインフラストラクチャの設計・建設・運用できる。
デジタルカメラで撮影した写真を使用して、既存の高解像度の3Dモデルを簡単に作成できる。このソフトウェアにより、デジタルカメラで撮影した画像の詳細なリアリティメッシュが生成される。
これにより、写真のように細部まで表現された、エッジの鋭い、幾何学的制度の高いナビゲーションが可能な3Dモデルを取得することができる。こうした詳細なモデルを事実上、都市規模に至るまで、あらゆる再度や解像度で生成できるだけでなく、生成速度も他のテクノロジーを使用した場合に比べ、大幅に向上される。
さらにベントレーは、グリッドコンピューティング機能を利用して、30ギガピクセルを超えるような大容量のモデルを、グリッドコンピューティング機能を利用して、処理時間を劇的に短縮できる「Context Capture Center」を一般公開すると発表した。
ベントレーはリアリティ・モデリングの分野でも、積極的な展開を見せる。
そして「YII2015」の最後の夜を飾る「2015 Be Inspired Awards」では、18カテゴリーのアワード・ウィナーが発表された。
「イノベーション・イン・オフショア」部門では、米キーストン・エンジニアリングが米国のブロック・アイランドに建設した洋上風力発電プロジェクト、」イノベーション・イン・プロセスマニュファクチャリング」部門では、露ジプロテュメネフェガス社が既存プラントの改造事例でそれぞれ受賞した。
ベントレーの洋上設備の解析ソフト「SACS」はこの分野のデファクトスタンダードとも言えるもので、世界的に高く評価されている。最近では洋上風力発電プラントの需要が増加している。
また、ベントレーでは設備の新設とともに既設の改造・増設向けの「ブラウンフィールド」にも力を入れているが、この傾向が反映された。
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