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 2023.9.25
  プラントライフサイクル管理に最適解を提供するAutodesk
  計画・設計・施工から稼働後のO&Mまで、高い生産性を実現

プラントの設計・施工および稼働後のO&Mまで、そのライフサイクルには様々なフェーズがある。各フェーズでは、それぞれ特化したソリューションが活用される。これらのソリューションは、設計・施工において重要な役割を果たすだけでなく、そこから提供されるデータをライフサイクルに渡るデータとして、クラウド上のプラットフォームで一元的に扱うことで、その管理をより効率化できる。設計・施工に活用できるソリューションと合わせて、統合モデルの連携が可能なNavisworksを持ち、シームレスなデータ活用が可能になるクラウド上のプラットフォームも用意しているAutodeskでは、設計・施工のみならず、プラントのライフサイクル管理において最適解を提供している。

Autodeskには、プラントのライフサイクルをカバーする各種ソリューションが揃っている。P&IDと配管設計が可能なAutoCAD Plant 3Dをはじめ、機械設計のInventor、建物設計(意匠・構造・設備)のRevitといった設計ツールのほか、統合モデルの連携が可能なNavisworks、点群処理のReCap Pro、ビジュアライゼーションの3ds Max、VREDなど、様々なソリューションがラインナップされている。

             プラント向けソリューションマップ 拡大図(PDF)

各ソリューションの機能は、いずれも使いやすさと生産性の向上を実現できるが、これらソリューションを活用して、クラウド上でデータを共有すれば、プロジェクト関係者間のスムーズなコラボレーションが実現できるだけでなく、データ連携によって設計からプラント稼働後のO&Mに至るまで、ライフサイクルを通じた効率向上を実現する。


生産性の向上を実現する各設計ソリューション

AutoCAD Plant 3Dには、P&IDと配管設計の二つの機能が搭載されている。

P&ID機能として、シンボルライブラリが搭載されており、予め汎用的なシンボルが登録されているが、ユーザによるカスタマイズが可能だ。

ラインの自動陰線機能があり、他の物体と区別したり、物の形を明確にすることができる。また、バルブ、機器、計装品など、使用する機器のリスト類は、エクセルデータと連携でき、エクセル上において修正が可能だ。

さらに3D配管モデルへのデータ連携にも対応しており、P&IDからバルブ・機器・計器などのBQを集計できる。

一方、3D配管作図機能としては、部品ライブラリが搭載されている。このライブラリには、汎用的な部品が登録されているが、ユーザによるカスタマイズにも対応できる。

2D図面と連携でき、アイソメ図、BQ、BOMの自動出力が可能だ。加えてPFCファイルにも対応している。機器テンプレートから簡単に3Dモデルが作成でき、効率向上につながる。

建物およびインフラを3Dで設計できるBIMソフトRevitは、建築設計、土木エンジニアリング、建設・施工分野において、威力を発揮する。

パラメトリックの正確性、精度を利用して、形状、システムを3Dで簡単にモデリングでき、平面図・立面図・集計表・シートを瞬時に改訂して、プロジェクト管理を効率化する。多分野にまたがる複数のプロジェクトチームを一体的に扱い、オフィスや現場での効率・連携・効果を向上できる。

機器設計ソリューションInventorは、機器設計・スキッド設計・図面作成ツールとして、活用できる。

部品設計、アセンブリ設計、自動設計、板金設計、架台設計、配管および配線設計、構造解析のほか、点群の取り込みなど、3次元設計に必要な機能を提供でき、3次元のDWGファイルと連動した3次元設計が可能だ。

また、CATIA、Creo、NXなど、他社の機器設計CADで作成した3次元データの再利用が可能だ。


ライフサイクルをサポートするソリューションも充実

プラントのライフサイクルをデータで管理する場合、実際のプラントを3Dレーザスキャナにより点群データを取得し、3次元モデルの生成が必要なことがある。

これを効率よく行うのが、ReCap Proだ。ReCap Proは、Faro、Leica、Z+F、TOPCON、Rigleのほか、手軽に点群を取得できるLidarなどの3Dレーザスキャナから獲得した点群データを活用して、Autodeskの各製品とのデータ連携により、スキャニングデータの可視化、計測、編集が可能だ。点群データの共有には、建設ドキュメント管理ソフトウェアDocsへアップすれば対応できる。


これらのソリューションから得られたデータ同士は、データの連携がスムーズにでき、またNavisworksへ統合することで効率よくコラボレーションを実現することが可能だ。

Navisworksは統合モデルのビューワー機能だけではなく、データの属性を利用して、データ連携/可視化まで実現できるのが特徴だ。幅広いファイル形式をサポートでき、巨大モデルの取扱も可能。

モデルジオメトリとプロパティ管理にも対応している。また3次元に時間軸を加えた4Dシミュレーションによる施工検討、干渉チェックによる設計データ検証、モデルデータの視覚確認にも使用できる。

同時に、建設ドキュメント管理ソフトウェアDocsを活用すれば、クラウド環境で一元化されたプロジェクト管理ができる。2次元図面、3次元モデルのいずれもブラウザで閲覧でき、Revit、AutoCAD、Navisworksなど、Autodeskのソフトウェアともシームレスな連携が可能だ。


クラウド上でライフサイクル管理できるプラットフォーム、ACCを提供

施設やプラントのライフサイクルを細分化すると、建設段階には「FS/基本計画」「基本設計」「詳細設計」があり、完工後には「試運転」「運用・管理」「改修」といったフェーズがある。

ライフサイクルのすべての段階に、「配管」「電気・計装」「土建」などの設計が関わり、稼働後の保守段階では、これら設計データを有効に活用することで、「運用・管理」を効率よく実施できる。

また既存プラントのモデルデータの取得が必要な時には、3Dレーザスキャナなどで点群データを取得すれば、点群データから3次元モデルを取得できる。

プラントや施設のライフサイクルでは、設計データは様々な目的で使用されるが、これを効率よく実現するのが、AutodeskがアマゾンのAWSを活用して提供している、ACC(Autodesk Construction Cloud)だ。

ACCは、クラウド上で、プラントや施設のライフサイクルに渡り、各データをシームレスに扱うことができるプラットフォームだ。設計・施工・保守のあらゆる段階で、データを連携させ、リスクの軽減とともに、効率と利益の最大化を実現する。

ACCには、ビューワーの機能が活用されているため、Autodesk社以外のベンダーが提供したソリューションのデータも扱うことができ、各データの可視化も可能だ。

 外部データ連携および建設ステータスの可視化

プラントや施設の建設にかかわらず、建設プロジェクトにおいて、独立した作業は無い。 すべての作業がその他の作業と連携している。 このため、データがサイロ化するリスクやコミュニケーションが行き違いとなるリスクを回避するには、プロジェクトチーム全体で、プロジェクトに関わる重要なドキュメントを共有し、コラボレーションできる環境が必要になる。

この点、設計データをシームレスに連携する環境を提供できるACCは、プロジェクトに必要なデータの可視化を実現し、プロジェクト全体の生産性を向上できるプラットフォームになる。

こうした役割を担うACCだが、ユーザからは賞賛の声も上がっている。

アイルランドのエンジニアリング企業、BAM Ireland社のデジタル建設事業部のマネジャーは「ACCのおかげで、リスクが可視化され、業務に集中して取り組めるようになった。KPIがより明確になった結果、後手後手の対応は減り、継続的に改善できるようになった。同時に、課題や問題か可視化されたことで、これらにフォーカスして取り組めるようになった」と言う。

Autodeskは、プラントのライフサイクルをカバーするソリューションとともに、モデルの統合・連携が可能なソリューションであるNavisworksを持ち、ソリューションのフォーマットに関係なく活用できるプラットフォームを提供できる。

そして、このプラットフォームが、プラントのライフサイクルに渡り、高い生産性を実現する。現時点で考え得る最適解を提供可能だ。



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