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 2023.2.25
トリンブル・ソリューションズ
ユーザー視点で開発テーマを選定、機能を向上
国内にも開発要員、国内ユーザー向け開発にも対応

構造設計用の3次元CADでは、デファクトスタンダードとなっている「Tekla Structures」を持つ、トリンブル・ソリューションズだが、グローバルレバルの自社開発とユーザーの要望への対応に加え、日本の拠点では、3名のエンジニアが日本独自のユーザーの要望に迅速かつ的確に応える体制を保有している。しかし、グローバル、国内のいずれの開発でも、ユーザーの視点が重視されている。

最近開発された、エンジニアリングの生産性を向上する機能としては、「コンポーネント機能」「作図機能の強化」「大梁主筋位置調整ツール」「Tekla Model Sharing」「Grasshopper-Tekla Live Link」「STAND. Pro CONNECT Link」が上がるが、このうち「大梁主筋位置調整ツール」は日本のユーザーとともに開発した。


情報シェアなど、グローバルレベルで機能向上

「コンポーネント機能」は、主部材を配置した状態から、継手や仕口などの詳細モデルを自動的に作成する機能だ。溶接情報や開先などの加工に必要な情報も含めて一括で自動作成できる。

また、部材のサイズや位置が変更になれば、コンポーネントで作成した継手や仕口の形状が変更に応じた形に自動的に修正される追随機能も装備している。さらに、デフォルトで用意された数百種類のコンポーネント以外にも、ユーザーが自由にコンポーネントを作成して使用できる。

このコンポーネント機能により、ルールに従った正確なモデリングが実現され、モデル作成から修正の工数を大幅に削減できる。

コンポーネント機能は、システムに標準で用意されている多数のコンポーネント以外にも、自社専用のコンポーネントを設計者が独自に作成でき、一度作成したコンポーネントを他の案件にも流用できるため、「使えば使うほど効率が向上する」とユーザーからの評判も良い。

「作図機能の強化」では、鉄骨製作用図面を簡単かつ効率的に作成するための機能強化を行っている。この機能強化により、最適な作図設定を自動で選択でき、図面テンプレートや保存済みの設定を使用しワンクリックで図面の一括作成が可能だ。

またインタフェースを簡略化しているため、より直感的な作業が実現できる。これら図面にかかる工数を大幅に削減でき、作図機能が大幅に強化されている。

「作図機能の強化」により、「図面作成時の効率化のみならず、社内での作図の標準化が可能になった」というユーザーからの高い評価を得ている。

「Tekla Model Sharing」は、国内外を問わず、単一のモデルに多拠点からアクセスして、同時に編集作業を行う機能だ。

差分情報のみを更新するため、大規模案件や数十名が同時にアクセスする設計環境でも、瞬時に更新できる。プロジェクトのグローバル化に伴い、海外拠点とのデータ共有のニーズが高まり、さらにインターネット環境が整っていない地域でも、チーム設計が可能だ。

国際分業を可能にした Tekla Model Sharing

この機能には、海外ユーザーから「『Tekla Model Sharing』の機能がなければ、これだけの大規模モデルに対し、多くのBIMエンジニアが同時並行で業務を行うことは不可能だった」、また国内ユーザーからも「協力会社や支店とのBIMモデルの更新データの送り合いが不要になり、リアルタイムで共有して確認や変更指示ができるようになった」と言われ、いずれも高く評価されている。

「Grasshopper-Tekla Live Link」は、意匠設計のデザインソフト「Rhinoceros」をパラメーターまで書き換えることが可能な「Grasshopper」により、オブジェクトのモジュールを簡単に作成できる。

「STAAD. Pro CONNECT Edition Link」は、「Tekla Structures」と「STAAD Pro. CONNECT Edition」(ベントレー・システムズ社製)との間で構造データを交換できる機能だ。

「STAAD Pro.CONNECT Edition」は応力解析ソフトとして、最もよく使われているソフトウェアだが、製作モデルと解析モデルを一つの「Tekla Structures」のモデルとして取り扱うことができる。

「Tekla Structures」でモデルを作成し、「STAAD」に送って解析を行い、解析の内容を歩合が変更になったら、その変更情報を「Tekla Structures」に戻すことができる。


国内ユーザーとの共同開発による「大梁主筋位置調整ツール」

「大梁主筋位置調整ツール」は、日本のユーザーと共同開発したツールだ。

従来、柱と梁などの配筋の干渉回避は二次元図面上で検討されていたが、日本のユーザーの要望に応え「Tekla Structures」のモデル上で、配筋の最適位置を自動計算できる仕組みを開発した。ユーザーから何度か仕様の提供を受けながら完成させた。ユーザーからの評判も良く、高評価を得た。

日本の拠点では、ローカルの開発スタッフが顧客の要望に迅速かつ的確に対応できる体制が整備されており、きめ細かな対応が可能だ。









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