2023.2.25
TIS千代田システムズ
「Dynamic Flow Navi」で流体情報を一元化
プラント情報ポータルとして活用できる
インテリジェントP&IDを提供
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TIS千代田システムズが開発した「Dynamic Flow Navi」は、デジタル化したP&ID上で、バルブ開閉や機器のON/OFFによる流体経路の変化をシミュレーションや、様々な情報を一元化できるソリューションだ。
プラント建設プロジェクトのFS、設計、O&Mのライフサイクルのすべてに対応し、省力化や組織・部門の情報共有を目指したプラットフォームでもある。
エンジニアリング領域では、医薬系など複雑なプロセスのP&IDのチェック&レビューの省力化や、設計情報のO&M活用が可能だ。その一方で、プラント稼働後のO&M領域においては、安全操業を支援するためのプラットフォームとして使用できる。
流体経路の変化をインテリジェントP&ID上で視覚化 |
「Dynamic Flow Navi」の最大の特徴は、画面上で流体経路シミュレーションを実現していることだ。
プラントのすべての機器・配管・バルブなどの結合状態や、ステータスの変更による流体経路の変化をインテリジェントP&ID上で視覚化。バルブや機器のステータスを画面上で切替ながら、流体経路の変化をシミュレーションできる。
またステータス変更による流体経路の変化をカラー表示できる。この機能により、バルブ開閉やポンプのON/OFFを切り替えると、流体経路が自動的にカラー表示される。同時に、流体の種類によって、特定の色を指定しておくことで、プラントの状態がより正確に把握できる。流体経路パターンを複数保存し、簡単に呼び出す事も可能だ。
さらに、シーケンスパターン管理の開発にも取り組んでいる。この期機能が実装されれば、複数のバルブ開閉順序を登録しておくことで、時系列での自動再生が可能になる。
設計時に、動的に変化する流体経路を確認しながら、シーケンスパターンを作成でき、複数の製造ラインを持つプラントを設計する際に、配管や装置内で干渉してコンタミが起きないかをチェックする機能も備えている。
プラントの設計とO&Mに活用できるが、プラント情報ポータルとしての活用も可能だ。
多くのプラントでは、各機器・計器に関する情報(技術情報、保全履歴、検査記録など)が電子化されているが、これらは個別のシステムで管理され、参照に手間と時間を要するという問題がある。これらの情報をインテリジェントP&IDに集約することで、簡単に情報にアクセスできるようになり、本来の業務にリソースを集中できる。
個別のシステムで管理している機器・計器に関する情報をインテリジェントP&IDとひも付けることで、一つのインタフェースを通じて、様々な情報に簡単にアクセスできる。
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プラント情報ポータルとしての活用データ |
タグナンバー、機器タイプ、属性などの条件で、探したい機器を簡単に選択でき、条件にヒットした複数の機器をまとめて色付けすることも可能だ。
この機能を活用すれば、高圧ガス保安法や消防法に基づいた特定機器の点検指示や、行政機関への提出資料作成が大幅に省力化できる。
またWebブラウザからログインするだけで、情報を閲覧できるため、各端末にアプリケーションをインストールする必要がない。プラントの運営に関わる様々な部門が、PCやタブレット端末を利用して、同時にプラント情報にアクセスできる。
「Dynamic Flow Navi」を試験的に導入して活用しているある化学メーカーは「研究開発の技術情報をエンジニアリング部門に引き継ぐプラットフォームとして活用したい」としており、ユーザーからの評価も高い。
「Dynamic Flow Navi」は、TIS千代田システムズが2004年から扱っている「Techmas Navi」の後継製品だが、「Techmas
Navi」は国内の石油・化学会社、エンジニアリング会社約20社に採用されてきた。
TIS千代田システムズはこの導入をサポートしており、長年に渡り培った知見・経験・業務理解力に加え、これまでに培ってきたIT/DX総合技術力に基づき、価値創造をサポートする。
TIS千代田システムズでは、AI技術を利用して、既存図面のオブジェクト(部品・計器・配管)を自動検出する独自技術により、人手とコストを抑えて、P&IDのインテリジェント化を実現する。 |
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