2021.4.9
トリンブル、「Tekla Structures 2021」を提供開始
ユーザビリティを向上、リアルタイムのコラボレーションを実現 |
構造設計から製作・施工のワークフローを効率化する、トリンブル・ソリューションズの「Tekla Structures」だが、今年も設計の効率化と生産性の向上を実現する機能を新たに追加した。
トリンブル・ソリューションズの「Tekla Structures」は、建築系の構造設計に対応するBIMソフトウェアのデファクトスタンダードと言っても過言ではないだろう。そのきめ細かな機能は競合製品を扱うベンダーをも感心させている。
また近年、多くのCAD関連ソフトが施設のライフサイクルを網羅するソフトへと進化しているが、米トリンブルが測量に事業の軸足があることもあって、空間データを対象としたデータマネジメントの方向性よりも、設計の生産性の向上にフォーカスしている点がデファクトスタンダードとしての位置を維持できる要因の一つと言えるだろう。
今年の新バージョン「Tekla Structures 2021」においても、操作手順を簡素化することで、ワークフローを効率化し、生産性の向上とプロジェクト関係者のコラボレーションの強化が実現された。
とは言うものの、図面作成機能の強化には、目を見張るものがある。
図面作成機能の強化では、オブジェクトの操作性向上による迅速かつ正確なモデリングの実現、足場などを含む様々なモデリングに対応した新しい拡張機能が追加された。
例えば、螺旋階段機能の強化により、階段の詳細設計機能が向上された。同時に、足場ツールは、自動にカスタマイズできるようになり、この点でも設計の生産性を向上できる。
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螺旋階段機能の強化による階段の詳細設計機能の向上 |
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自動にカスタマイズできるようになった新しい足場ツール |
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タイル割モデリングに使用できるパネライザー |
さらにタイル割のモデリングにも使用できるパネライザーの機能を追加された。
トリンブル・ソリューションズでは、各国のユーザーの要望を聞き、そのソリューションを新機能として追加しているが、日本向け機能の強化としては、製品内に表示されるガイダンスの機能の強化が実現された。
これにより、モデリングや作図に関する参考情報を参照できるインストラクターパネルも装備した。このほか、干渉チェックと図面複製機能の強化により、設計変更管理が効率化された。
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モデリングや作図に関する情報を参照できるインストラクターパネル |
一方、データマネジメント機能としては、IFCなど、他のファイル形式との互換性が向上し、コラボレーションプラットフォームである「Trimble
Connect」との連携が強化され、「Tekla Model Sharing」が機能アップした。
図面へのこだわりの強いトリンブル・ソリューションズだが、データの互換性を充実させることで、様々なフォーマットにも対応できる。
この点でも、「Tekla Structures 2021」は使い勝手が良く、設計の生産性を向上するはずだ。 |
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