2018.2.5
ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャ、日本市場進出を視野
「Society5.0」に照準、ITソリューションの提供が狙い |
ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャが、日本市場への参入を検討している。
ヘキサゴングループではすでに、3次元CADなどのエンジニアリングITベンダーである「ヘキサゴンPPM」、GPSを活用した測量サービスを行
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ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャ
アジア大洋州&日本 社長 ロジャーS.T.スー 氏 |
」、そして3次元レーザースキャナーなどの「ライカ・ジオシステム」が日本に現地法人を設立し、事業展開している。
ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャは、様々なデータを収集し、そのデータを基に安全関連のサービスを提供することを事業としている。ここでいうデータには、グループのヘキサゴン・ジオスペーシャルが、GPSを活用して取得する空間情報を含まれるが、様々なデータを駆使することで安全関連のサービスが提供される。
ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャのサービスは「公共安全&セキュリティ」「公共事業&通信」「政府・地方自治体」「トランスポーテーション(交通)」の各分野に提供される。
「公共安全&セーフティ」は、重要情報の質、正確性、可用性を向上させることで、公共の安全性とセキュリティのパフォーマンスと生産性を向上させ、ミッションクリティカルなIT投資の総コストを削減する。ソリューションとしては、①警察&法務執行機関、②火災&救助、③救急車&救急医療、④複数エージェンシー対応、⑤重要インフラ保護、を対象としている。
「公共事業&通信」では、公共事業体そして通信企業が、信頼性、顧客満足度、効率性を向上させ、その顧客、株主、規制当局の期待に応えることができる。ソリューションが対象とする分野は、①通信、②電力、③水道、④ガス、⑤マルチユーティリティ。
「政府・地方自治体」向けサービスでは、自社の目的地理空間ソフトウェアおよびタスク指向ビジネスアプリケーションにより、複雑なプロセスを合理化し、より高い、洞察を提供し、情報の流れを加速して、共同作業を促進するソリューションを提供する。提供するソリューションの対象は、①公共事業、②国家安全保障&復元力、③土地&不動産、④農業&林業、⑤地理データ作成&配信、⑥電子サービス。 また「トランスポーテーション」では、意思決定者がより正確で完全な最新情報を得ることにより、交通事業のオペレーターは、収容性、安全性、サービス品質を向上させる一方で、コストを低減することができる。ここでソリューションの対象となるのは、①高速道路、②鉄道、③航空、④港湾&海事、の各分野だ。
実際、ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャは、様々なソリューションを世界各地に提供している。
例えば、マカオの電力会社向けには、ヘキサゴンの地図ベースの停電管理システムを使用して、停電対応と復旧時間を改善している。
またニュージーランドのクリストチャーチには、ヘキサゴンによる、その設備資産情報の管理により、40億ニュージーランドドル相当のインフラを補助している。
さらにインドの西ベンガル漁業省では、ヘキサゴンから衛星イメージ処理と統合空間データソリューションを実装した。それにより、水資源の詳細目録と漁業インフラのマップを作成した。
ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャの提供するソリューションの提供により、インフラや公共物の安全性が高められ、都市生活に付加価値が提供されている。
ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャが日本市場で関心を持っているのは、日本政府が推進する「Society5.0」だ。
「Society5.0」は、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)を作るもので、狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(Society2.0)
、工業社会(Society3.0)、情報社会(Society4.0)に続く、新たな社会を目指すもので、第5期科学基本計画において、日本が目指すべき未来社会として提唱された。
ヘキサゴン・セーフティ&インフラストラクチャのアジア大洋州&日本のトップである、ロジャー・S.T.スー氏は「Society5.0には、われわれのソリューションを政府や様々なエージェントと組んで展開するニーズがある」とそのビジネスチャンスに期待を寄せる。
現在、ヘキサゴン・セキュリティ&インフラストラクチャは、日本進出への検討を続けている。
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