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 2017.9.20
ベントレー、「CONNECTION セミナー横浜」を開催
プラントやインフラのライフサイクルソリューションを紹介

ベントレー・システムズは去る9月6日、横浜ベイホテル東急(神奈川県横浜市)で、「CONNECTION セミナー横浜」を開催した。

 
盛況に終わった「CONNECTION セミナー横浜」
セミナーでは、デジタル画像から3Dモデルを作成するリアリティモデリングソリューション、プロジェクトのドキュメント管理システムである「ProjectWise」によるクラウドを利用したデータ管理、プラントのライフサイクル全般に関する最新ソリューションなどを紹介。受講者は講演に、熱心に耳を傾けていた。

ベントレーのBIM、リアリティモデリングを強調

午前中のセミナーでは、株式会社ベントレー・システムズの津高浩副社長が登壇。「Going Digital」をテーマに、インフラ管理の課題と、ベントレーの事業戦略について説明した。

ベントレーは「プラントやインフラのライフサイクルをカバーする」を事業方針にしており、津高副社長も「インフラの管理には、専門チームによる、ライフサイクルに渡る対応が不可欠だ」としたうえで、「当社は、CADの『MicroStation』、プロジェクトのドキュメント管理システム『ProjectWise』、資産管理システムの『AssetWise』といったソリューションを取り揃えており、インフラのライフサイクルに渡り、オーナーやユーザーのニーズに応えることができる」と強調した。

さらに、ベントレーが目指すBIMについても触れた。

BIMの本来の意味は「ビルディング・インフォメーション・モデリング」だが、ベントレーでは、あらゆるインフラの建設に関するモデリングに「BIM」を活用、独自に解釈をしている。

ベントレーのBIMは、投資を示すCAPEXと、資産運営のOPEXでそれぞれ意味を持っている。CAPEXでは「BetterProject Delivery through Breadthof Information Mobility」と定義され、携帯端末の手軽さで、より良いプロジェクトを提供する。OPEXでの定義は「Better Asset Performance through Depth of Information Modeling」で、情報モデルにより、より良い資産のパフォーマンスを実現する。

続いて、ベントレーの原田学氏と、「ContextCapture」のリセラーである、みるくるの田村直子氏がそれぞれ、リアリティモデリングの有用性と、それを実現するベントレーの「Context Capture」を取り上げた。

原田氏は「主流化するリアリティモデリング」をテーマに熱弁を振るった。

リアリティモデリングは、デジタル画像から3Dモデルを作成する手法だが、この3Dモデルを有効活用することで、プラントやインフラの建設・運用段階で事業を効率化できる。

例えば設計・建設段階では、設計図面と3Dモデルを比較することで、プロジェクトの進捗状況や、設計図面と実際の建設物の違いを確認し、さらに将来のリスクを事前に察知することで、プロジェクトを安全かつ的確に実行できる。運用段階では、3Dモデルを、運転シミュレーション、オペレータのトレーニングなどに活用できる。

そのための3Dモデルを作成するツールが「Context Capture」だ。デジタル画像から3Dモデルを作成する。

この「Context Capture」の新機能を、田村氏が説明した。

新たな機能は、①写真データと点群データの融合、②赤外線画像の3Dモデル化、③マルチスペクトル画像の3Dモデル化、④Context Capture Editor、の4点だ。

このうち、①写真データと点群データの融合は、写真データだけの従来に比べ、より高い精度の3Dモデルを作成する。②赤外線画像の3Dモデル化は温度変化を把握し、③マルチスペクトル画像の3Dモデル化は夜間の撮影を可能にする。④Context Capture Editorは、任意平面のオルソ画像、3D-PDFへの出力に対応する。

IIoTも紹介

ベントレーの土田健一氏の講演は、「デジタルエンタープライズを加速するIIoT」。IIoTはIndustrial Internet of Thingsの略称で、ベントレーはこの分野で昨年11月、シーメンスと提携した。

両社は、共同ソリューションを開発し、インフラおよび産業向けソリューションを拡充する。新しいクラウドサービスを独自の方法で活用し、連携したデータ環境を整備し、デジタルエンジニアリングモデルを集約する。

計測機器メーカーのトプコンの富田克則氏は、「コンストラクショニアリング」をテーマに講演した。

コンストラクショニアリングは、施工とエンジニアリングを融合することで工事の生産性を向上させる手法。国土交通省が推進する、ICT技術を全面的に活用し工事を効率化する「i-construction」に通ずる考えだ。

トプコンは、自社の測量機器と、ベントレーの「Project Wise」や「Context Capture」などを連携させることで、工事の自動化、省人化を目指している。これまでにも、建設会社や建設機械メーカーと協力し試験を行ったほか、全国に3件あるトレーニングセンターでは、専用機器を用いてオペレータを教育している。




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