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 2017.4.27
「テクラユーザーデイ2017」開催
トリンブル・ソリューションズ、大阪・東京で

トリンブル・ソリューションズは、4月13日に大阪、19日に東京で「テクラユーザーデイ2017」を開催した。

「テクラユーザーデイ」は毎年、この時期に開催されるイベントだ。今年も例年通りに、3月にリリースされたバージョンアップの内容を紹介するものとなった。


 
テクラユーザーデイ2017
今年リリースされた「Tekla Structures 2017」も、設計から現場の製造まで、生産性の向上を目的としたソリューションが搭載された最新のソリューションとなった。



鉄骨詳細設計で複雑な形状に対応

「テクラユーザーデイ」では、冒頭、日本法人であるトリンブル・ソリューションズの2016年の実績についての説明があった。それによれば、ライセンス販売数はアジア地区トップの67%増、トレーニング受講者数72%増、Teklaスキルアップセミナー参加者21%増と最近の業績についての報告があった。

「Tekla Structures 2017」は、基本設計向けの直接変更機能の操作性が向上。これにより、正確な構造モデルを素早く、容易に作成できる。部材の検出と修正の処理速度がアップしたオーガナイザーをはじめ、即座にレポートを作成するツールも改良された。座標は、基準点を使用して、共通の一貫性のある正しいものにするため、意匠設計者とエンジニアの間で連携したBIMワークフローを実現した。

鉄骨構造に関する新機能としては、①ベントプレート、②ハイリングⅢチェックツール、③JPスプラインツール、④部材属性管理ツールが加わり、従来機能では、①大梁3断面コンポーネント、②アンカーボルト、③鋼管柱・梁仕口部が改善・改良された。

今回のバージョンで正式にリリースされた鉄骨詳細設計向けの折れ板機能では、直接変更機能の完全サポートにより、複雑な折れ板でも、シンプルかつ直感的に編集作業ができる。螺旋階段のささら桁、四角から丸への断面が変化するダクト、複雑な折れ形状のパネルなども作成可能だ。

新機能の部材属性管理ツールは、6年前にリリースされた「テクラ・スターター(継手編)」の後継ツールで、継手情報の管理に加え、モデル上のプロジェクト情報、オプション設定、詳細設定および部材などの属性情報を管理するツールとしてリニューアルされた。
 主な特徴は、ボルトタイプやサイズ、材質、ボルト首下長などの設定といったオプションや詳細設定の管理ができ、継手部材の管理機能が追加され、設定した部材は、鉄骨柱、梁などの属性ファイルとして出力できる。また継手管理では、ジョイントコードの重複や継手部材の未定義に対応し、継手基準面の作成については、図面設定の保存や一般図での継手基準図の作成が可能になった。さらに、オートデフォルトの作成機能により、継手毎のルールの階層化にも対応した。


コンクリート向け機能では鉄筋モデリング機能を作成

一方、コンクリート向けの機能としては、新バージョンから次世代の鉄筋モデリング機能が採用され、様々なコンクリート形状に対する鉄筋の作成と変更をより柔軟に行えるようになった。さらに、独自の打設ユニット機能によって、打設に必要なあらゆる情報の管理と報告を効果的かつ容易に行えるように改善された。

新しい鉄筋オブジェクトとして「鉄筋セット」が用意されているが、これにより、複雑な形状のコンクリート部材に対して、より容易に鉄筋をモデリングできるようになった。具体的には、部材断面の形状を認識して鉄筋を配置し、プロパティはサイドパネルで表示される。同時に、直接変更・コンテキストツールバーを活用した変更作業に対応した。

現場打ちコンクリート部材ユニットでは、現場打ちコンクリート部材に含まれる鉄筋やインサート金物などを一つのユニットとして集計する。

またプレキャストコンクリート製作においては、製作管理ソフトとのデータ連携の強化により、詳細設計と製作のチーム間での情報交換がさらにスムーズになった。BIMモデルベースの製作工程計画を改善する新ツールであるパレタイザーは、プランニング時間を短縮し、設計・製作間における情報伝達時の人的ミスの発生を回避する。

このほか、図面作成機能の強化により、形状設定がさらに用意で柔軟に行えるようになり、設計内容をより明確に伝達できるため、担当者間での意思疎通がスムーズになった。




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