ダッソー、「SOLIDWORKS 2017」を11月に発売
他社製2/3次元CADとの互換性を強化 2016.10.4 |
仏ダッソー・システムズはこのほど、3次元機械設計用のCADである「SOLID WORKS」の最新バージョン「SOLIDWORKS 2017」を11月1日から発売する。 |
新機能「3D Interconnect」「eDrawings」 |
新バージョンは、① 市場におけるスタンダードとしての機能強化 ② 現場を支え、改革を支える機能強化 ③ 創造力を刺激する機能強化、の3つのコンセプトにより開発された。
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11月1日に発売する「SOLIDWORKS 2017」 |
このうち ① 市場におけるスタンダードとしての機能強化では、わが国では機械メーカー4社のうち3社が3次元機械設計CADを使用しており、その中で「SOLIDWORKS」は高シェアを持つ。
このため、新バージョンは、「3D Interconnect」「eDrawings」といった機能を採用し、これまで以上に他社製2/3次元CADとの互換性を強化した。
「3D Interconnect」は、中間形式の3次元CADデータとネイティブの3次元CADデータを同様に取り扱うことができる。このため、「PTC Pro/E, Creo」「Autodesk Inventor」「Siemens Solid Edge」「Siemens NX」「CATIA V5」といった、他社製の3次元CADと互換性を持つ。
モデルの更新では、設計変更の際に、パーツ・ファイルやアセンブリ・ファイルも連動して更新でき、インポートされたファイルを「SOLIDWORKS」で直接開き、ベース部品のような編集を実現した。ユーザーとベンダーとのコラボレーションの改善に向け、様々な業務の流れに適応する。
「eDrawings」機能は、ネイティブの3次元CADフォーマットから、Google Cardboardで扱うような3Dリアリティまで、あらゆるタイプの製品設計データを可視化できる。従来の「SOLIDWORKS」「3DXML」「CALS」「Pro/E」「DXF/DWG」に加え、「Inventor」「CATIA V5」「IGES」「STEP」により作成された2次元データを取り込むことができる。同時にクラウドストレージに対応しており、AndroidおよびiOSといったモバイル・アプリケーションで、時と場所を選ばずに製品データにアクセス可能だ。
② 現場を支え、改革を支える機能強化では、面取り、フィレット、新しい詳細穴ウィザードといった、設計作業を効率化するツールを装備。一度の操作で、可変の面取りを複数作成したり、面取りからフィレット、フィレットから面取りに切り替えられるため、わずか数秒間で設計を変更できる。以前の穴の定義にアクセスし、予め保存していた仕様を即座に適用し、一度の操作ですぐに段つき穴を作成可能だ。
サーフェスツールでは、複雑な3Dジオメトリ作成を妨げる要素を排除。ラップ機能、ドラッグ&ドロップ、エンボス、3Dカーブといった新たなサーフェス機能により、作業時間を短縮できる。
マグネット合致では、大規模で難度の高いアセンブリを扱う際に、設備や空間を簡単にまとめ、パーツやアセンブリ群を的確なコネクション・ポイントを備えた「アセット」として出力し、ドラッグ&ドロップによる合致操作で、モデルの再配置が容易だ。
プリント基板設計ツールの「SOLIDWORKS PCB」を用意。エレクトロニクス設計と機械設計の要件に応じ、シームレスに連携。回路図の編集ツールとレイアウトツールが統合された設計環境で、設計上の仕様をもとに、インタラクティブなルート検討、自動ルート設計、マルチトラックなどの機能により、最適なルートを選択できる。
また、新しい部品の選択や配置を、サプライヤーからのリアルタイム・データとともに、情報を十分に集めたうえで意志決定できるように、設計環境の中で「SOLIDWORKS」のモデルに統合。これにより、エレクトロニクスと機械との間でも、設計意図の一貫性を検証できる。
③ 創造力を刺激する機能強化では、設計上の「気付き」をシミュレーションで検証する「SOLIDWORKS Simulation」を用意。パラメータ入力機能により、判断を効率化。モデルや設定に対する集中箇所を特定し、詳細なシミュレーションを行いながら結果を検証する。線形静解析から非線形動解析に、1クリックでスタディを変換。シミュレーション結果表示機能により、解析結果を明確に伝達する。
また「SOLIDWORKS PDM」は、設計データをコントロールし、常に正しいバージョンに確実にアクセスすることで、チーム全体での設計監理・コラボレーションの品質を向上させる。
「SOLIDWORKS MBD」は、重要な製品情報を迅速かつ正確に、製造の後工程にまで伝達する機能を装備している。
価格は、製品設計の「SOLIDWORKS Standard」は税抜きで、1ライセンス98万5,000円、サブスクリプションサービスで年間20万4,000円。 |
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