オートデスクとトリンブル、データ相互運用性向上で協業
BIMプロジェクトライフサイクルをより効率的に 2016.7.6 |
米オートデスクと米トリンブルはこのほど、データの相互運用性について協力することで合意した。今回の合意は、建設プロジェクトの業務フローにおいて、異なる協力会社間のデータを共有する際に、顧客の負担となる非効率的な時間を削減し、プロジェクトに必要なコストを削減することを目的とするもの。
近年の建設プロジェクトは、複雑さを増しているが、今回の合意により、設計事務所や建設会社、施主がデータを使用した業務フローを最適化できるようになるため、プロジェクト業務全体の効率化が期待できる。
オートデスクとトリンブルは、大きく変化する建築・インフラ・土木業界のニーズに対応するために務めてきたが、両社は関係者間で高い信頼性を維持しながら、円滑にデータ交換ができるようにすることが重要と考えている。トリンブルとオートデスクは従来通り、IFCやCOBieなどの業界標準形式データを継続してサポートする。
さらに今回の協業により、両社が参画する同じプロジェクトでは、異なるアプリケーション間で最適な互換性を保ちながら、シームレスに業務を行えるようになる。
今回の合意で両社は、データ相互互換性を向上させるにあたり、両社のAPIと開発キットを交換し、相互運用性が高いソフトウェアを発売する予定。これにより、データ交換機能が向上するだけでなく、新しい作業フローを検討できるようになる。異なるソフトウェア間の連携が強まることで、現場や事業所で両社のソフトウェアで作成された設計モデルやプロジェクト関係の書類などのデータを共有できるようになり、プロジェクトの設計や施工の段階で情報を再利用することもできるようになる。
今回の協業にあたり、オートデスクの上級副社長であるアマル・ハンスパル氏は「当社は、顧客と業界のために、最良のことができるように務めている。相互運用性に関する合意は、これまでも、他社と行ってきたが、今回も当社のオープン性を示す取組を行った。両社は、建設プロセスをより効率的に高い生産性で行えるようにするという共通の方針を持っていたため、協業に踏み切った」とコメントした。
一方、トリンブルのブライン・フォスブル氏は「今回の協業により、オートデスクとトリンブルのソフトウェアを使用して、設計・施工・運用がシームレスに行えるようになることを約束する」と語った。 |
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