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トリンブル・ソリューションズ、「テクラ・ユーザーデイ2016」を開催
「Tekla Structures 2016」では、ユーザインタフェースを重視
                                    2016.4.26

今年1月に、テクラから社名変更したトリンブル・ソリューションズ。新社名となって初めて、去る4月12日に大阪、15日に東京で「テクラ・ユーザーデイ2016」を開催した。


リブランディングでも基本方針は踏襲

冒頭、挨拶した宮本信太郎社長は、社名変更に伴う「リブランディング」について説明した。説明では、「社名変更に伴い、リブランディングとはなったが、トリンブルグループの中核BIMソフトウェア『Tekla』の製品ブランドは引き続き維持する『CONTINUITY』、最新技術と高品質の製品の提供による顧客の成長を支援する『GROWTH』、そして新たな事業領域と世界市場への挑戦を支援する『POTENTIAL』の3要素については、引き続き、継続する」という基本方針が示された。

この基本方針の下、リブランデイング後、最初のバージョンアップにより市場に投入される「Tekla Structures 2016」は、「使いやすさ」を追求した製品になった。

「使いやすさの追求」という点では、ウィンドウズ上段のメニューである「リボン」が刷新された点が注目される。従来バージョンの「Tekla Structures 21.0」では、10個のメニュー、4個のツールバー、80個のアイコンが使用されていたが、新バージョンの「Tekla Structures 2016」では、7個のタブに集約され、タブメニュー内にすべてのコマンドが表示されるようになった。同時に、タブ内のコマンドのイメージも単純で、直接的なものに刷新され、最小のクリック操作で作業できるようになった。

例えば、鉄骨柱を作成する場合、「Tekla Structures 21.0」では、最低でも「メニュー」→「鉄骨部材の作成」→「柱」とクリックする必要があったが、「Tekla Structures 2016」では、「メニュー」→「鋼材」→「柱」の操作で済む。操作は大幅に簡略化された。


モデリングでもユーザインタフェースを重視

 
  石油精製プラントの設計事例
モデリングにおいても、ユーザインタフェースを重視した機能向上が図られた。

「溶接表示」においては、溶接形状が正確に表示されるオプションが追加され「正確-溶接マークなし」オプションが追加された。

「ナンバリング」では、ナンバーシリーズが重複している場合に、片方のオブジェクトにのみ、部材マークや製品マークを生成。ナンバリング結果の履歴に詳細な情報が出力される。「コンクリート打ち継ぎモデルの改善」では、打ち継ぎ表示でのモデル更新が高速化され、RC構造やプレキャスト構造で打ち継ぎ表示が可能になった。

オーガナイザーにおいては、「Tekla Structures 20.0」から踏襲されている、名前・材質などの部材情報のチェック、修正の各機能はそのまま維持された。「オブジェクトブラウザー」におけるモデル上の部材や製品、鉄筋などの情報をリアルタイムでリスト表示できるという機能や、「カテゴリー」におけるモデル上の部材・製品などを“通り”や“階”などの位置情報で分類分けやフィルターによる分類分けができる。

「グループ毎のオブジェクト表示色の変更」も可能になり、オブジェクトのグループ毎にオブジェクトの色を変更できる。この機能により、モデルビュー上で視覚的にグループを確認できるようになった。

図面機能では、2Dライブラリの機能が改善された。拡張ツールの“図形スタンプツール”が標準機能として搭載され、登録されている図形オブジェクトを、「Tekla Structures」の図面内に配置できる。

2Dライブラリへの登録も容易になり、図面上に補助線・テキストなどで作成した図形からの登録や図面上のモデルオブジェクトからの登録が可能になった。登録ライブラリの管理については、参照するフォルダを指定でき、ライブラリの登録は、現在のモデルフォルダを参照している場合のみ、可能だ。

「打設単位でのオブジェクトの図面表示」においては、打設オブジェクトごとに色分け、マーク表示が可能で、一般図上で打設ごとの現場うちコンクリート部材として表示できる。

このほか、「Tekla Structures」で作成した単品図・製品図を「Tekla BIM Sight」のプロジェクト内の同じオブジェクトに対して、PDFファイルとして追加できる機能も搭載された。







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