JFEエンジ、防爆スマートフォンを発売
Zone2のみで使用可能 2016.3.4 |
JFEエンジニアリングはこのほど、防爆スマートフォンを発売した。これにより、WiFiや携帯電話回線も利用できる。価格は税抜きで36万円。
|
|
|
LANEX-Phone本体 FCA0198 |
|
|
|
LANEX-Phoneケース入り FCA0200 |
JFEエンジが発売した防爆スマートフォン「LANEX-Phone」は、アップル社製の「iPhone 6」を防爆化したもの。特殊防爆構造「sG3」を持ち、Zone2のみで使用可能で、IP54相当の保護等級を持つ。
アップル社製の「iPhone6」を搭載しているため、キャリア回線を利用した通話用途のほか、プラント内に構築した無線LANシステムに接続することで、現場にいながら無線LAN端末として、様々な用途に活用できる。社内ネットワークへのアクセス時に最適なセキュリティソリューションも用意されている。
「LANEX-Phone」は、国内の防爆認定を取得しており、防爆エリア内に特別な通信インフラを設けることなく、携帯電話回線を利用でき、防爆エリア内外でのコミュニケーション向上や業務効率化を実現した。また防爆化のための重量増を極力抑えたポケットサイズの製品で、他社類似製品と比較して、1/2以下の重量(240g)と軽量化した。
JFEエンジは2014年8月にアップル社の「iPad mini」を防爆化した「LANEX-Tablet / m」を85万円(税抜き)で発売したが、今回の「LANEX-Phone」についても防爆化には同じノウハウで取り組んだ。
JFEエンジニアリングは、石油・ガス、石油化学、化学薬品工場などの防爆エリアに適用・設置が可能な無線LANシステムの構築を事業化している。防爆型のPDAやIPカメラと組み合わせれば、設備運転データや映像の監視も行うことができる。
また、防爆型IPカメラと組み合わせれば、設備運転データや映像の監視を行うことができる。さらに、防爆型IP携帯電話との組み合わせにより、防爆エリアで通話が可能になる。指向性/無指向性のアクセスポイントを使い分けることにより、様々なエリア形状に対して、最適なシステムの構築が可能だ。
防爆仕様の携帯端末の開発は以前から待望されていた。
これまで、プラントのフィールド情報に電子機器を使用する場合、防爆エリアでの使用が課題になることが多かった。電子機器が持ち込まないため、紙媒体に書き込み、工場のオフィスで電子データとして保存するなどの方法が取られてきた。しかし、プラントのフィールドデータを携帯端末で容易に伝送することができるようになれば、効率が格段に向上する。
またスマートフォンやタブレット端末を防爆エリアに持ち込むことで、動画で作業指示を行うことも可能になる。これにより、安全な環境を提供できるほか、技術伝承にも役立てることができる。
JFEエンジも、防爆無線LANシステムのユーザからの強い要望に応えるために、「iPAD mini」と「iPhone」の防爆化に取り組んだ。こうした中、防爆機器メーカから防爆型のパソコンが発売されてはきたが、携帯端末はなかなか発売されなかった。
そうした中、JFEエンジは2014年8月に、「iPAD mini」を防爆化した「LANEX-Tablet / m」を発売し、この時に開発した防爆化技術により、このほど、防爆型携帯端末である「LANEX-Phone」の発売に踏み切った。国内の防爆認定を取得している携帯端末には、このほかに、パナソニックが「タフパッドFZ-E1/X1」防爆モデルを発売している。
JFEエンジでは今後、石油・ガス、石油化学の防爆エリアで求められるアプリの開発に力を入れる方針だ。
「iPad mini」と「iPhone」の防爆化を実現し、今後は、それぞれの携帯端末上で求められるアプリの開発を行い、ユーザニースに的確に応える。 |
|
|
|