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インターグラフ ヘキサゴングループの強みを発揮、ライカジオシステムズと協業
グループでスキャニングからデータ処理まで一貫対応  
      2016.2.22

インターグラフは、2010年にスウェーデンのヘキサゴンに買収され、同社のグループ企業になったが、フィールド情報のモデル化では、同じグループで、3次元レーザスキャナを扱うライカジオシステムズと共同で取り組んでいる。3次元レーザスキャナから、点群や高解像度の画像の処理まで、一貫して取り扱えるのが強みだ。ヘキサゴングループの強みを反映した事業を展開している。


スキャニングからデータ処理まで一貫対応

そこで、提供されるデータ取得から、処理までのフローは、フィールド情報を、3次元レーザスキャニングや高解像度の写真としての取込み、そのデータは「Leica Cyclone」で処理され、「Leica TruView」で閲覧したり、そのビューイングデータを「SmartPlant Fusion」や「SmartPlant Enterprise For Owner Operator(SPO)」などの統合ソフトに取り込むこともできる。

また「Leica Cyclone」で取り込んだ高解像度写真と点群データを統合し、インターグラフのビュワー「SmartPlant Review」に出力し、コンポジット3次元モデルとして、統合ソフトに取り込むことも可能だ。

 
  「Smart 3D」で行われる3Dモデルと点群 
さらに3次元レーザスキャニングデータを高解像度写真データと統合して、「Smart 3D」「CADWorx」「SP Isometrics」に出力し、平面図、材料集計、アイソメ図として出力し、統合ソフトに送ることもできる。

フィールド情報を取り込むことで、様々な活用が可能になる。

活用事例としては、設計時のモデルと現状のモデルの比較だ。ビュワーの「SmartPlant Review」に出力することで、建設時の設計データとプラントの現状を比較できる。これにより、プラントの経年変化を捉えることができる。その変化に基づいて、プラントの増強や追加工事などの検討も可能だ。この他ビュワー上では、距離計測もできる。

フィールドデータを「SmartPlant Isometrics」に取り込めば、アイソメ図を素早く作成できる。作成されたアイソメ図の活用により、ドラッグ&ドロップによる計測も可能だ。

アイソメ図において、配管システムの検査、配管システムの文書化により、サイト作業の削減できる。またライカのソフトウェアの「CloudWorx for SmartPlant Isometrics」を活用すれば、点群から素早く配管アイソメ図を作成でき、肉厚検査点設定・配置などの主要タスクを自動化できる。

中小プラント用の設計CAD「CADWorks」では、点群や機器計測のためのトータルステーションが提供されている。また「CloudWorx」は、先進的配管モデリングのために機能拡張されており、フィールド情報のモデリングにも容易に対応できる。

「SPO / Fusion」にフィールド情報を取り込んでも、設計モデルとフィールド情報の比較ができる。またこのソリューションでは、タブレット端末への出力が可能で、データをプラントのフィールドに持ち込むこともできる。



増設・改修に適した「as-buily」モデル活用

3次元レーザスキャンと点群データの作成により得られるメリットには、
 「人が入りにくい箇所のデータ取得が可能で、安全性が向上する」
 「作業員による測量と比較して、大幅に時間短縮が可能」
 「各点は正確な、x、y、z座標情報を持つ」
 「暗い場所でもデータ取得が可能」などがある。

点群から3次元モデリングが可能になることで、設計や「as-built」作業のために、完全で正確な点群を測量後、すぐに利用できる。これにより、長期間の3次元モデリングが不要になる。

点群は正確にプラントを表現しているため、新設・改造のための設計モデルと干渉チェックを行うことができる。また建設・建造時の検証・モニタリングも可能で、正確な点群により、設計データとの比較を短時間で簡単にできる。これにより、正確な施工が実現される。

さらにプラントの運転時には、点群や高解像度写真にタグ番号を割り当てることで、運転・保守に必要な様々な図書・データと連携、検索・閲覧が容易にできる。

インターグラフでは、レーザスキャニングのメリットについて、EPCコントラクターにとっては、
 ① 既設プラントの改修工事や増強工事に有益
 ② 点群は完全な「as-built」を提供するため、既存設備と干渉の無い設計が可能
 ③ 設計の初期段階でエラーを排除できる などを上げる。

また、プラントオーナーのメリットとしては、
 ① 操作性に優れた資格化が可能
 ② 検索・閲覧環境を提供できる を上げる。

フィールド情報を3次元モデルとつなげることで、EPCコントラクターとオーナーオペレータとの協業関係をより作りやすくなると言えるだろう。








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