ベントレー、「Year in Infrastructure 2015」を開催
11月3~5日、ロンドンで 2015.11.4 |
ベントレー・システムズは恒例となっているユーザー・イベント
「Year in Infrastructure」をロンドンのHilton Metropoleホテルで開催した。
昨年、このイベントでベントレーの新しいコンセプト「Bentley CONNECT」を発表委したが、今年のイベントでは、その新コンセプトを実際に活用する具体例が示された。
開催の前日の2日に行われた、プレス向けの「MEDIA DAY」では、会議の全体像が紹介された。そこでは、クラウド環境を有効に活用しながら、設備やインフラのライフサイクルを管理することの重要性が強調された。
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「MEDIA DAY」での、CEOの
グレッグ ベントレー氏 |
米国の調査会社であるARC(オートメーション・リサーチ・コーポレーション)が「次世代のソリューションは、ライフサイクルを視野に入れる必要がある」と指摘しているが、クラウド環境を活用しながら、様々なソリューションを有効活用することに新たなニーズがあることが示されている。この考え方をソリューションに反映したのが、「Bentley
CONNECT」である。
すでに、「CONNECT Edition」としては、3次元CSDの「MicroStation」、プロジェクトドキュメント管理の「ProjectWise」、ビュワーの「Navigator」が市場に投入されている。
「MEDIA DAY」では、イベント開催中にプレゼンテーションが予定されているユーザー事例から、今回のイベントのトピックが紹介された。その中で、昨年後半から始まった原油価格の値下がりに伴い、海洋構造物を所有するオーナーが効率的なメンテナンスの実現を目指している状況が紹介された。原油価格が値下がり、新規の設備投資のための潤沢な資金が無ければ、限られた予算で既存設備を効率よく活用する必要がある。この市場が浮上していることが紹介された。
この状況には、ベントレーのソリューション「Asset Wise」が応えることができる。ここでも、情報を共有し、可視化することが重要なことだ。
たしかに、原油価格の値下がりにより、新規の設備投資計画がキャンセルされるなど、オイル&ガス業界は厳しい状況にある。こうした中で求められるのは、既存設備の効率的な活用だ。そのためのソリューションがベントレーには数多く用意されている。
また、CEOのグレッグ・ベントレー氏は最近買収により獲得した「Acute3D」について言及。「Acute3D」は高解像度のデジタルカメラ画像から3次元データを取得するもの。これをクラウド上で活用すれば、情報共有も可視化も可能になる。
かつて、空間情報はレーザースキャニングにより獲得されてきた。しかし、最近ではデジタルカメラの解像度が飛躍的に向上したことから、このデータを取り込んで、3次元データとして活用するテクノロジーが開発委されている。「Acute3D」はまさしく、それを実現するソフトだ。
さらに最近買収した「e-on」というソフトは自然環境をデータの中に取り込むことができるソリューションで、デジタルカメラの性能向上の動きを捉え、有効に活用するソリューションにも力が入れられる。
ベントレーは「CONNECT」をキーワードに、「情報共有」と「可視化」を進めるが、幅広いソフト群が「つながる」ことで、新たなソリューションにより効率化が生み出されそうだ。
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