ENGINEERING IT ONLINE



    IT ONLINE トップページ / ENN-net / 購読・サンプルのお問い合わせ / バナー広告について


IFS、EPC業界向けソリューションを開発
生産効率向上・原価低減をITで実現
                  2015.8.18

スウェーデンのERPベンダーであるIFSはこのほど、EPCI(エンジニアリング・プロキュアメント・コンストラクション・インストレーション)のすべてを網羅する、エンジニアリング業界向けソリューションを発売した。

EPCIのエンジニアリング業務をサポートするだけではなく、上流から下流までのすべての工程をプロジェクト会計機能により管理が可能で画期的なソリューションだ。


プロジェクトのライフサイクルを網羅的に管理

「ソリューションでは、E(エンジニアリング)、P(プロキュアメント/調達)、C(コンストラクション/建設)、I(インストレーション/施工・保守サービス)の、プロジェクトのライフサイクルすべてに渡って、進捗と原価を管理できる。

  ソリューションは「ものづくり」の
  トータル・ライフサイクルに対応できる
特徴の一つに、PDMの連携がある。ここでは、プロジェクト毎の設計・構成管理・フォローアップを支援するが、強力な検索&コピー機能により、案件情報の再利用を促進し、その問題をどのような理由でいつ処理し、誰によって設計変更が行われたかを管理できる。また、複数のCADツールが標準化されたPDMデータと機能を共有することが可能だ。

プロジェクトに固有な設備構成の作成を行う際には、コピー機能により、標準構成・過去のプロジェクト構成を用いて、プロジェクト固有のプロジェクト構成を作成することが可能だ。用途に応じて、設計部品表からプロジェクト部品表へ、またプロジェクト部品表からサービス部品表へ展開しながら活用できる。

サービス部品表は、プロジェクトの引き渡しとともに、プロジェクト構成表から作成され、顧客契約に則した保守・サービスへと展開できる。この構成は、グラフィカル表示が可能で、視覚的な確認に有効だ。

プロジェクト製番管理にも対応しており、設備に製造番号を付与し、部品の発注やユニットの製造などの指示から原価の予実管理まで、すべての処理が番号の管理下で行える。製番管理からMRPを経由して購買オーダや製造オーダに紐づけし、価格だけではなく進捗を管理することも可能だ。同時に、プロジェクトのアクティビティに紐づけることで、工事全体と個別ユニットの管理も可能だ。

プロジェクト所要計画では、必要な資材をプロジェクト単位で過不足がないよう、最適な在庫管理を行える。各種の在庫評価法やロット/シリアル管理などの機能を有し、全社在庫管理としての使用時には、製品在庫を含めた統合管理を行うことができる。また生産計画の際、製造オーダに紐づいた必要パーツを、仕入先リードタイムを考慮して手配し、作業遅延を防ぐ。

購買オーダはマニュアル、プロジェクトMRP、製番、受注オーダから作成することができ、紐づけることが可能だ。また複数の調達先から部品・材料を調達することが可能だ。さらにMRPと組み合わせることで、自動的に調達先を選定できる。同時に、複数社への見積依頼と見積回答の管理にも対応している。

IFS EPCI ソリューションのプロジェクト管理概念図

プロジェクト管理においては、受注~設計~調達・製造~出荷~据付までのフェーズをプロジェクトごとに管理することが可能だ。プロジェクト管理を行うことで、資材手配・進捗・コストを集約して、可視化・分析することができ、予算と実際にかかったコストをアクティビティごとに管理することも可能だ。

作業報告は、マニュアル報告、バーコードによる報告、従業員別や作業別の報告が可能だ。作業報告を行うことにより、作業実績データを自動生成し、作業進捗も更新できる。また報告時間に伴い、実績原価が自動計上される。

施設の稼働後のメンテナンスにおいても、十分な対応が可能だ。設置された機器などが安全に故障なく運転できるように、定期点検作業や予防保全作業の計画を立案・管理し、作業に必要な部品・材料の計画的調達や作業要員アサインなど、アフターフォロー業務全般を統合管理する。また、大規模修繕などは、新たなプロジェクトを生成することで予算管理から対応可能だ。


充実した会計業務ソリューションを装備

ソリューションにおける一連の機能の中で、会計業務に関するソリューションには、「IFS会計ソリューション」が採用されているが、この機能も注目すべきだ。

IFS EPCI ソリューション プロジェクト予算・進捗管理 

国際会計基準に対応すると同時に、主要各国の法規制に対応している。すべてのIFSアプリケーションに共通ルールを提供しており、10の自由な会計管理コードの設定が可能だ。複数の企業・サイト・通貨・言語をサポートしており、連結会計機能も装備している。

また、連結会計機能、キャッシュフロー機能を持ち、顧客・仕入先間、売掛・買掛間の相殺処理、法人税や償却資産税対応の固定資産管理機能がある。このほか、外貨を基本通貨に自動変換でき、手形・消費税対応などの日本化仕様、プロジェクト会計にも対応している。

企業やプロジェクトといったタイプの異なるプロジェクトをサポートし、年度末に関係なく、フォローアップでき、プロジェクト予算が管理が可能だ。企業はプロジェクト会計を検索したり、レポートの確認ができるため、仮に、プロジェクトにおいて不正な会計があったとしても、チェックできる。

原価テンプレート、原価パケットにより、自由な原価が定義でき、多様な原価管理を実現。また、プロジェクト原価の積算およびサブプロジェクトやアクティビティごとの詳細な原価内訳も管理でき、原価見積にも有効だ。これにより、予実管理を詳細に行え、プロジェクト予算管理を強力に支援する。複数の原価区分を利用することにより、各種原価のシミュレートを実現し、原価見積だけでなく、原価見直しの確認など、原価設定業務を効率的に支援する。

長期間の案件に対しては、作業進捗に合わせた予定売上を計算することが必要になる場合があるが、作業進捗をはじめとする多様な設定に基づいた「みなし売上」にも対応している。

ソリューションで提供される一連の機能は、IFSのビジネスインテリジェンスでサポートされる。

業務トランザクションを分析用データ形式に変換したソース情報を標準提供している。このソース情報を利用して、レポートの作成、OLAP(On Line Analytical Processing)キューブ作成と分析・レポートツール連携が容易に行え、短期間でのBI導入が可能だ。標準のソース情報を使って、ユーザがエクセルレポートを作成できる機能も提供している。マイクロソフトのOLAPツールと連携すれば、より高機能な分析を行うこともできる。

一連のソリューションは、プロジェクトを生業とするエンジニアリング企業の業務効率の改善や原価・会計管理を、より的確にするものだ。また、不正の発生も未然に防ぐことも可能だ。

プロジェクトの計画・実施、そして設備の稼働後のメンテナンスまで、まさしくライフサイクルをすべて網羅した完成度の高いソリューションに仕上がっている点は、特筆される。


【問合せ先】 IFSジャパン  http://www.ifsworld.com/jp/
       〒108-0014 東京都港区芝5-31-17 PMO田町 TEL:03-5419-7904














㈱重化学工業通信社
 

このホームページに関するご意見・ご感想をお寄せ下さい。
    E-mailでのお問い合わせ
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権は 株式会社 重化学工業通信社 に帰属します。
Copyright 2002~2015 The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved.