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アスペンテック、プロセス産業向けソフト「aspenONE」の最新バージョンV8.8をリリース
ユーザビリティと収益性をさらに向上
                  2015.8.7

アスペンテックはこのほど、「aspenONE Engineering」および「aspenONE Manufacturing and Supply Chaim」のV8.8ソフトウェアを発表した。「aspenONE V8.8」は、ユーザの資本コストの最小化、プラントの生産性向上および操業利益の向上、
また使いやすく合理的なワークフローイノベーションを特徴としている。


Aspen Plant Scheduler 


使いやすさを向上しながらパフォーマンスをアップ

「aspenONE V8.8」ソフトウェアには、主要グローバル企業の利益率向上、収益改善、顧客ニーズへの対応、競争優位性の獲得、および全社的なイノベーションの実行を可能にするオペレーショナルエクセレンスの実現に必要な技術強化が図られている。

「aspenONE V8.8」ソフトウェアでは、「Aspen HYSYS」および「Aspen Plusアクティブアナライザー」の機能強化により、パフォーマンスとユーザビリティが向上した。今回のバージョンアップにより、「aspenONE V8.8」はパフォーマンスが25%、「Aspen Plusアクティブアナライザー」は16%、それぞれ向上した。

コスト予測、エネルギー最適化、および熱交換器設計/レーティングテクノロジーの完全な統合により、プロセスシミュレーション環境に重要情報がもたらされるため、コンセプト・エンジニアリング・フェーズの早期段階で最適設計の選択をより迅速かつ正確に行うことができる。最新のEDRユーザインタフェースは、従来よりも、EDR製品スイートの拡張機能やaspenONE Exchangeに簡単にアクセスできるほか、HTFS Research Networkを直接参照することも可能だ。

正確なメタノール分配モデリングによる運転コストも削減可能で、CPA(キュービック・プラス・アソシエーション)流体特性パッケージの追加により、メタノールの挙動をより効果的にモニタリングして、水和物形成を正確に予測できるようになり、パイプラインの流量保証の改善や環境規制への適合につながる。

新しいナフサ水素化処理およびアルキレーションモデルにより、「Aspen HYSYS Petroleum Refining」内から完全な反応器およびアッセイ管理スイートが構築され、最新の完全な反応器モデル群が初めて網羅された。このため、柔軟性が向上し、すべてのプロセス装置の正確なモデリングと最適化が可能になり、利益の最大化につながるプランニングを支援できる。

「Aspen Plus アクティブアナライザー」では、ポリマーを溶融点以下の固体として扱うことができるため、脱水・乾燥を含め、固体生産の正確なアップストリームおよびダウンストリームモデリングが可能だ。

「Aspen DMC(ダイナミック・マトリックス・コントロール)3」の製品戦略は、
 ① コントローラの調整に必要なスキルセットを削減
 ② APCソリューションの保守作業を削減
 ③ 操業に影響する最適化テストを削減
 ④ 複数のプロジェクトに並行して取り組むことが可能
 ⑤ モデル不整合時でも安定挙動
 ⑥ プロセス知識を組み込み である。

これらを実現するのに大きな役割を果たすのが、新しいSmart Tuneのテクノロジーだ。これにより、経済シナリオの変化に素早く対応することが可能だ。Smart Tuneテクノロジーは、コントローラ戦略に対する知見を提供し、ワークフローの簡素化によって、オプティマイザーの設定および定期的な再設定をより頻繁に行えるようにすることで、コントローラの設計や保守に対する障壁を引き下げる。

「Aspen Plant Scheduler」の特長は、
 ① すべての生産活動の容易な可視化
 ② 在庫水準の予測表示
 ③ 色分けによる問題識別 の3点。
 ユーザインタフェースが改善され、より使いやすくなった。

新しいキャンペーン・マネジャーにより、最適な生産順序または製品ホイールの迅速な作成およびスケジューリングが可能だ。実証済みの順序制御アルゴリズムによって、製品銘柄切り替えをさらに最適化し、規格外生産の削減と装置稼働率の向上を実現する。


コスト削減効果を期待

今回のバージョンアップにより、一つのツールでプラント全体の解析が可能になり、プラントの安全性が向上。石油精製の反応器についても、従来の反応器モデルでは、FCC、ハイドロクラッカー、ハイドロトリーター、リフォーマー、異性化装置、ビスブレーカー、ディレードコーカーに加え、ナフサ水素化処理装置、FCCガス水素化処理装置、アルキレーション装置にも対応できるようになった。

このほかにも、メタノール注入による環境規制への適合と経済的フロー・アシュアランスの実行、厳密な熱交換器モデルを使用したプロセスシミュレーションの精度向上によるコスト削減の効果が期待される。
















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