テクラ
クラウドサービスを活用した「Tekla BIMsight」データ共有で
生産性を向上
生産性を大幅に改善したプロジェクトも 2015.2.25 |
構造設計用CADの世界的なデファクトスタンダードである「Tekla Structures」を提供しているテクラは、無償のコラボレーションツール「Tekla
BIMsight」で、クラウド環境を提供している。 |
「Tekla BIMsight」は、テクラ製品を使用しないプロジェクト関係者を含めた、効果的な3次元モデル情報の活用を実現する、無償のコレボレーションツールだ。
架構・配管・機械などの3次元モデルを統合し、配管、機械などとの干渉チェック、寸法計測、部材情報確認、マーキング、コメント登録、ウォークスルー表示などが可能だ。
打合せや、プレゼンテーションへの活用、コメントなどの情報共有により、問題個所や設計変更などのスムーズな確認・検討・履歴の保存が可能だ。
「Tekla BIMsight」では、クラウド上でデータのストレージサービスを提供する「DropBox」や「GoogleDrive」などの活用による、BIMデータの共有・更新に対応している。
リアルタイムでの最新BIMデータの共有・更新が可能 |
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具体的には、モバイルデータ、コメント情報をクラウド
サービス上に保存し、関係
者間で情報を共有。
ここで、モデルの追加・変更を行うと、他の関係者に更新が通知され、最新の情報に基づいた作業が可能になる。
そこで、コメントを作成すると、他の関係者の「Tekla BIMsight」
画面上にその情報がリアルタイムで反映される。
この時、情報の公開・非公開についても選択できる。
実際のプロジェクトでは、現場と施主が共有アカウントを「DropBox」上に設定。 現場から「Tekla BIMsight」用のデータを共有アカウント上にエクスポート、このデータを「Drop Box」内のフォルダに保管する。
施主がこのフォルダにアクセスして、モデルチェック後にコメントを追加、コメント情報が追加されたデータを「DropBox」上のフォルダに保管される。
このコメント情報はリアルタイムで現場に伝えられる。
このコメントを受けた現場は、コメントに基づき、「Tekla Structures」のモデルを修正・変更。 修正・変更箇所のみ「Tekla BIMsight」用のデータをエクスポートし、「DropBox」のフォルダに保存する。
モデル更新情報が施主に伝えられると、再チェックが行われる。
実際のプロジェクトでクラウドサービスを活用し、画期的に生産性が向上した事例に、
米国のビーチ・コンストラクション社の例がある。
この事例では、毎週、全取引会社が参加する、設計調整会議が開催された。 ここでは、「Tekla BIMsight」で統合モデルがチェックされ、架構と配管の干渉などについて確認された。
このチェック作業により、BIMモデルが修正されると、「Tekla BIMsight」用データをエクスポートし、「DropBox」のフォルダを保存。
自動更新により、「Tekla BIMsight」上で、修正済みの最新統合モデルを確認するようにした。 修正されると、プロジェクト関係者全員が最新モデルを確認。
クラウドサービスを利用することにより、情報提供を依頼する回数は85%も削減された。
テクラでは、「BIMsight」によるBIMコラボレーションにクラウドサービスを利用することによるメリットとして ①「TeklaStructures」を持っていない遠隔地の関係者ともリアルタイムで情報共有が可能 ②他社のCADで作成したモデル
(拡張子:IFC、3D DWGなど) も統合可能、を挙げる。
クラウドサービスの利用により、設計変更への迅速な対応が可能になり、時間短縮・コスト削減が実現される。また情報共有により、手戻りが削減され、生産性も向上する。
テクラでは、クラウドサービスの活用により、プロジェクト関係者のコラボレーションを密にし、情報共有による生産性の向上を実現している。 一般に利用できる「DropBox」や「GoogleDrive」を活用したサービスだが、その成果はプロジェクトの生産性の向上という形で上がっている。 |
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