インターグラフ
SmartPlant Cloud で向上する効率
図書削減などに効果 2015.2.25 |
インターグラフは、「SmartPlant Cloud」により、クラウド環境を提供している。
現在、プロジェクトを生業とする、世界のエンジニアリング企業が直面している課題には、プロジェクトリスクの軽減、品質の向上、スケジュール遵守、コスト削減などがある。 世界のプロジェクトの40%が納期を遅らせ、プラントが稼働すれば、ダウンタイムが長期化するなどの問題がある。
これら一連の課題を解決するには、エンジニアリング標準の採用、情報損失の排除、重複作業の排除、グローバル・リソースの活用、エンジニアリング・データ再利用、標準設備データベース、確実なアプリケーション統合、が必要になる。
これらの課題への対応として、インターグラフは「SmartPlant Cloud」を提案している。 |
クラウド環境の利点は、オーナー・オペレータとエンジニアが、同じプラットフォームで情報を共有できることだ。 プラントの設計段階で、オーナー・オペレータがエンジニアリングを確認し、問題点を指摘しながらエンジニアリングが進められれば、手戻りの削減にもつながる。
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SPCloud Login 画面 |
また、コントラクターにとっては、エンジニアリング・データには、ノウハウもある。 すべてのデータをクラウド上に上げるわけにもいかない。 そこで「Smart
Plant Cloud」では、クラウド上に上げるデータと、開示しないデータを区別することができる。
SPCloud 支援環境
こうしてプラント建設に使用されたエンジニアリング・データは、プラントの稼働後には、オーナー・オペレータがオペレーション&メンテナンスに活用する。 その時にも、データ・ハンドオーバーのような複雑な作業はほとんどいらない。
オーナー・オペレータは、クラウド環境から得られるデータを稼働後には、効率の良い保守メンテナンスを実現するために、CMMS(コンピュータによるメンテナンス・マネジメント・システム)をインストールすることもできる。
またクラウドと聞くと、サイバーアタックや情報漏えいへの懸念を持たれることが多いが、セキュリティについては、最もレベルが高い「ISO27001」の認証を取得しており、この点においての心配はない。 実際、欧米では、原子力発電所のエンジニアリングとO&Mに使用されているが、問題は起こっていない。
インターグラフでは、様々なライセンス形態、複数のユーザにも従量課金で対応している。 またクラウド環境を利用するエンジニアリング拠点が複数にまたがる場合でも、複数の通貨による支払いにも柔軟に対応する。
またフルサービスサポートにより、ユーザは何もしなくても、クラウド環境を使用することができる。
インターグラフでは、ユーザにこうした環境を提供するために、ニューヨーク(米国)、ダブリン(アイルランド)、東京の3拠点のデータセンターにサーバーを置いている。
フルサービスサポートで対応しているため、3拠点のサーバーは連動しており、一つのサーバーでトラブルが発生した場合、自動的に別のサーバーにデータが移され、ユーザはトラブルの発生を知ることなく、データに接することができる。
すでに、全世界で12社が9カ国でクラウドサービスを利用しているが、様々な効果が上がっている。 これまでにユーザから上がった声には、「集中管理で図書を20%削減できた」「エンジニアリング情報の共有により、変更と遅延を削減できた」「修繕・工事チームの効率を向上できた」などの声が上がっている。
インターグラフでも、クラウドのメリットとして ①一つの情報源 ②エンジニアリング・データを運転・保守に活用できる ③データの再利用と共有 ④課題の早期発見 ⑤整合性の保証 を上げる。
クラウド環境のメリットは、ロケーションフリーで仕事ができること。 このため、エンジニア、サブコン、オーナー・オペレータ、ベンダーなどが世界のどこにいてもデータにアクセスできる。
これにより、エンジニアリングやオペレーション効率を向上できる。
インターグラフでは、「情報セキュリティについて懸念するユーザもいるが、この点の問題はすでに解消されている。 今後ますます普及するはず」としており、手応えを感じている。
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