ベントレー・システムズ
クラウド環境で稼動する「Connect Edition」を4月に発売
プロジェクト大型・複雑化に対応 2015.2.25 |
昨年11月にロンドンで開催された、ベントレー・システムズ社のユーザ会「The Year in Infrastructure2014 Conference」では、ベントレーの主力製品である、基幹ソフトの「MicroStation」、プロジェクトドキュメント管理の「ProjectWise」、そしてビュワーの「Navigator」の「Connect
Edition」が発表された。
「ConnectEdition」は今年4 月に全世界で本格的に発売されるが、その最大の特徴はマイクロソフトの「Azzure」により提供されるクラウド環境とモバイル端末への対応を強化した点だ。
これにより、いつでも、どこでも、好きなだけ各ソフトを利用できるようになった。 |
近年、プロジェクトは大型・複雑化している。 これらプロジェクトを効率的に実施するには、世界各地にいるリソースを場所や時差に関係なく有効に活用する必要がある。
これが実現できれば、東京で基本設計を行い、詳細設計はフィリピンとインド、そしてサイトはサウジアラビアというような、ロケーション・フリーのプロジェクト遂行が可能になる。
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「Bentley Connect」のディスプレイ |
発表にあたり、開発の指揮を執った、バイスプレジデントのブッピンダ・シン氏は「われわれがクラウド環境を通じて提供するソフトウェアは、仕事の効率を向上させるなど、ユーザに大きなメリットを与えるはずだ」と自信を込める。
実際、既存のソフトを使用しているユーザにとっても、ソフトウェアの機能を拡張するもので、モバイル端末などの、インフォメーション・モビリティにも対応している。 このため、いつても、どこでも、ユーザの仕事を助けてくれる。
「ConnectEdition」により、①プロジェクトの幅広い要素に対応できる ②エンジニアリングのコンテンツマネジメントが可能になる ③クラウドサービス ④オフィス・ジョブサイト・プロジェトのフィールドでの情報共有が可能になる ⑤プロジェクトの視認性の向上 ⑥ユーザの経験へのアクセス改善、などが実現される。
プロジェクト生産性の大幅向上が期待される「ProjectWise」のクラウド化 |
ベントレーの主力製品のクラウド化を実現した「ConnectEdition」の開発だが、中でも、「ProjectWise」のクラウド化は、エンジニアリング企業の生産性を向上させるのに大きな役割を果たすことが期待される。
この開発にあたった、バイスプレジデントのスーザン・ブラント氏は「プロジェクトが大型・複雑化するのに伴い、すべてのプロジェクトの利益は強固なコラボレーションの基盤の上に構築されるワークシェアリング環境から生み出される」と言う。
「ProjectWise」は、米国のエンジニアリング専門誌「ENR」誌のトップ100デザインファームのうち、81社で使用されており、プロジェクトにおける無駄の削減、リスクの軽減などに効果を発揮している。
「ConnectEdition」では、ドキュメント・マネジメント、アセット・タグ・マネジメント、記録管理、データ収集フォームの自由な設定が可能になる。
そして、管理されているドキュメントにも自由にアクセスできるため、プロジェクト関係者が世界中のどこにいても、これらの情報を共有できる。 このことは、まさしく、ロケーション・フリーの仕事を可能にし、グローバルでのワーク・シェリングにつながる。
またビュワー「Navigator」では、オフィス、サイトのどこにいても、設計図面の確認やドキュメントを閲覧することができる。視覚の面から、プロジェクト全体の効率を向上できる。
「ConnectEdition」の市場への投入に伴い、各ソフトウェアの機能も向上する。
「MicroStation」では、①ユーザ経験 ②ファンクショナル・コンポーネント
③各種ルールの提供 ④カタログ・シナリオへのアクセスが大幅に改善される。
「ProjectWise」では、① エンジニアリングの内容管理 ②ドキュメントの共有 ③決定事項の伝達 ④基準の共有に加え、プロジェクトパフォーマンスを確認するためのダッシュボードの提供も行われる。
「Navigator」では、①オフィス・ジョブサイト/フィールドを通じた視覚情報の共有
②視覚におけるプロジェクトの確認、が可能だ。
「ConnectEdition」では、クラウド環境により、ロケーション・フリーの仕事が可能になると同時に、各ソフトウェアも機能を拡充させる。 |
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