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  プラントコストインデックス 「ENN-PCI」 2016年 第4四半期
AACE International 日本支部
ENN-PCI 委員会

1. はじめに

2016年第4四半期(10〜12月期)のプラントコストインデックスENN−PCIを算定し、2000年からの推移を図1に示した。2013年年初以降のPCIは、(コスト要因)、(コスト+需給要因)とも上昇してきたが、(コスト要因)は2015年第2四半期から横ばいに転じた。2017年第1四半期以降は円安、原材料の高騰、世界的な市場の好転により両者とも上昇する。


 図1 プラントコストインデックス ENN−PCI の推移


2. ENN-PCI(コスト要因)

材料費の厚板やステンレス鋼板は昨年以降下落してきたが、これらは底を打ち、今後は値上がりする。建設業は大幅に収益が向上し、今後もこの傾向が継続する。

先行指標の鉄鋼主原料(原料炭、鉄鉱石)は2016年第3四半期で底を打ち、第4四半期以降は乱高下しているが上昇に転じ17年2期以降は、メーカーは値上げを模索している。

 表1 反応器類(コスト要因PCI)


3. ENN-PCI(コスト + 需給要因)

過去の不況期の大幅人員削減が影響し労働需給のミスマッチを伴う極端な人手不足によりPCI(コスト+需給要因)バブルとなっている。

PCIバブルは、建設場所、規模、プラントの種類、受注者の立ち位置(主契約者、下請け、孫請け等)、契約条件によって異なるが、国内の労務者訓練の充実と外国人労働者の受け入れなしには解決できない。工事費は震災復興や東京オリンピック関連で高騰しているが、その他地域とは大幅な格差がある。

わが国は1990年バブル経済崩壊以降上がっていない付加価値労働生産性を高めることを、各企業が国、業界とともに取り組むことが喫緊の課題である。


 ■プラント計


4. 世界経済とマネーマーケットの動向

IMFの世界経済の実質成長率は2016年が3.1%、2017年は3.4%を予測しているが依然として緩慢な回復基調である。世界経済を牽引する米国は1月にトランプ大統領就任し、雇用と株価は順調に推移している。

欧州では、英国のEU離脱問題、難民問題、ロシアに対する経済制裁、右派勢力の台頭等により不確定要因が多い。

しかし各企業は世界経済の先行指標となるマネーマーケット(債券相場、株式相場、商品相場など)を予測し、自社のビジネス環境を的確に評価・決断する必要がある。米国FRBは3月に利上げし年3回を表明しているが、年4回の可能性もある。

わが国では2016年12月に株価が連騰し年内高値を更新した。円相場は各企業の想定レートより10円程度円安に振れている。国際商品相場は原油を中心に上昇に転じたが上値は重い。


5. 海外の設備投資動向

原油相場は2016年年初に底を打った。年末のOPEC減産合意により50ドル前後で推移している。一方、海外の一次産品は上昇に転じており、設備投資は2017年には上昇に転じる。一方で、発展途上国のインフラ設備は依然として不十分であり、この分野は今後とも投資が見込まれる。


6. 国内の設備投資動向

法人企業統計では若干増加しているが、機材・工事費の価格上昇が主因である。設備投資には人、カネ、モノが必要である。わが国では各企業の資金は潤沢にあるが、人の育成が喫緊の課題であり、更に国際競争力のある設備への更新が不可欠である。


7. ENN-PCI(コスト要因)および ENN-PCI(コスト + 需給要因)

ENN−PCI(コスト要因)およびENN−PCI(コスト+需給要因)の分類別の指標をそれぞれ表2、表3に示す。ENN−PCI(コスト+需給要因)は最近のプラントの受注状況を勘案し2014年第1四半期から若干下方修正した。


  ・表2 ENN-PCI(コスト要因:2000年基準)PDFをダウンロードする
  ・表3 ENN-PCI(コスト要因 + 需給要因:2000年基準)PDFをダウンロードする

  
※PDFを御覧頂くには、ENN「プラントコストインデックス ENN-PCI」(4月25日号58頁)に
   掲載されているユーザー名・パスワードの入力が必要になります。


  ※ AACE International は米国に本部を置く国際コストエンジニアリング推進協会
   (The Association for the Advancement of Cost Engineering International)である。
   その日本支部(略称JSCE:Japan Section of AACE International)がENN-PCI委員会を設立し
   ENN-PCIの執筆を担当する。 ご参考:
http://www016.upp.so-net.ne.jp/JSCE/



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