Engineering Now 2011



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                      ※本文は一部を抜粋したものです、詳細はENN誌をご覧下さい。

 海外原発輸出、二国間協定の締結に遅れ
 政府の方針定まらず、プロジェクト受注への影響も懸念        【2011/11/25号】
 東京電力・福島第1原子力発電所の事故により、日本国内の原発新設プロジェクトは進行中のものを含め事実上凍結されているが、海外の原子力発電所新設プロジェクトへの影響は少ない。 日本の原発プラントメーカーも、現在浮上している海外案件に対しては商談を継続しており、受注活動に前向きに取り組んでいる。 ただ、福島第一原発の事故により、原発輸出に必要な 「原子力の平和利用に関する二国間協定」 の締結が遅れており、それがプロジェクトの進捗に影響を及ぼしかねない状況も浮かび上がってきている。


 三造、海外石炭火力プロ向け工事に照準
 海外拠点の活用や人材のグローバル化も検討              【2011/11/10号】
 新興国では経済成長に伴う電力需要の増加により発電所建設プロジェクトが相次いで浮上している。 特にアジア地域においては、震災以降、ガス火力発電への注目が集まっているが、こうした新興国では安価で豊富な埋蔵量の石炭火力発電への需要は高く、クリーンコール技術の発達も手伝って、案件の数は一定水準で推移していくと予想される。 この需要にミートするため、三井造船は東南アジアを中心とした石炭火力発電所のシビルワーク事業を強化する方針だ。


 3.11以降、激変する国内発電プロジェクト市場
 川重では中小型ガスエンジンが前年度比20倍に             【2011/11/10号】
 東日本大震災以降、日本国内ではガス火力発電の需要が高まっている。 原子力発電の稼働停止や停電回避のための自家発電などが主な目的だが、ガス火力は石炭火力より温暖化ガスの排出量が少なく、建設期間も短いという特徴がある。 中でも特に急激な需要増の動きが見られたのは、中小型の発電用設備。 川崎重工ではガスエンジンの受注がこの半年間で前年度の20倍に拡大した。 政府では、民間発電事業者の新規参入を活性化させる動きもあり、自家発電設備の導入や特定規模電気事業者 (PPS) など中小型の発電設備を使った新規参入の電力事業者によるプロジェクトが増加してきそうだ。


 ボイラ事業の海外シフトを推進するIHI
 国内では火力発電と小型IPPの需要増を見込む              【2011/10/10号】
 2011年7月に70円台に突入したドル/円相場は9月末時点で76円付近を推移、ユーロもギリシャの財政問題などを受けて102円台に突入し、円安に転じる気配はいまだ無い。 日本の製造業にとっては、輸出製品の価格競争力に大きな影響を与えるため、製造における円ポーションの割合を低減したいところだ。 こうした中、IHIでは為替差損を回避するため、発電用ボイラ事業の海外シフトを進めている。インドネシアの現地法人における生産比率の引き上げや、詳細設計についても海外への移管を検討するなど、円ポーションの大きい人件費を外貨建てとし、円高に対応する。


 製薬メーカー2010年問題と医薬品エンジニアリング
 市場は大手製薬メーカーとジェネリックに二極化               【2011/6/25号】
 製薬業界が直面する 「2010年問題」。 1990年前後にわが国製薬メーカーは相次いで売れ筋の合成薬を開発したが、その特許は20年を経た2010年前後に相次いで切れる。 このため大手製薬メーカーは抗がん剤やバイオ関連医薬の開発に向かい、合成剤はジェネリック製薬メーカーに生産がシフトされた。 これに伴い製薬プラント市場は、大手メーカーとジェネリック製薬メーカーに二極化した。 こうした中で大手エンジニアリング企業は抗がん剤などの新薬製造設備への対応を強化している。 製薬業界全体では今でも市場が成長を続けている。 エンジニアリング業界にとっても見逃せない市場が広がっている。


 相次いで公表された中計の狙い
 アタカ大機、日立造船、三井造船が新3カ年計画を発表          【2011/5/25号】
 アタカ大機、日立造船、三井造船の3社はこのほど、今年度より3カ年を対象とした中期経営計画を発表した。 国内市場が縮小し、新興国を中心とする海外市場の拡大が期待される昨今だが、各社ともに海外事業に力を入れる。 しかし、国内人件費の高騰と円高に見舞われる昨今、各社の戦略は生産拠点の海外シフトによるグローバル化も必要となる。 市場環境の変化からグローバル化が 「待ったなし」 の状況にある各社だが、状況変化への対応が急務となった状況は中計からも読み取れる。


 「SPAR 2011J 第7回 3次元計測フォーラム」 開催
 本格的普及期を迎えた3次元レーザースキャニング計測         【2011/5/25号】
 3次元レーザースキャニングは、新たな計測方法として注目されてきたものの、スキャナーの価格が高価であること、点群データ処理に手間がかかること、などの理由から、その普及の速度は今一つだった。 しかし最近では従来の半値程度のスキャナーが発売されるとともに、点群データを処理するソフトウェアの性能も向上した。 こうしたことから、計測方法の一つに数えられるようになった。 今回の 「SPAR 2011J」 において取り上げられた話題は、3次元レーザースキャニング計測が手軽な計測方法として、幅広く使用されるようになってきていることだ。 わが国ではまだ遅れているが、世界の動きは急ピッチだ。 すでに全世界の市場規模は100億ドル、毎年15〜20%の伸びを示していると言われる。


 自家発電設備の需要急増、国も後押し
 「電力確保」、企業の意識に変化                        【2011/5/25号】
 東日本大震災で、日本の電力供給量は大幅に減少した。 東京電力の供給力は、震災直後に5,200万kWから3,100万kWに、東北電力では900万kWにまで低下し、関東・東北地方では計画停電が実施された。 これにより大きな影響を受けたのが製造業の生産ラインだ。 計画停電のスケジュールは事前にアナウンスされたものの、予告通りに実施されたケースは少なかった。 とはいえ、工場操業中に突然停電した場合、素材産業などでは設備が損傷するため停電の可能性がある限り操業を停止せざるをえない。 こうしたなかで自家発電、なかでも短納期で設置できる小型発電機の需要が急激に拡大している。


 東洋エンジニアリング、創立50周年
 グローバル化と多角化で、切り開く未来                    【2011/5/10号】
 5月1日、東洋エンジニアリング (TOYO) が創立50周年を迎えた。 旧東洋高圧の工務部門の労務対策として組織化されたエンジニアリング企業だが、約20年間でEPCコントラクターとして世界市場での認知を獲得し、その後の90年代には東南アジア経済の成長に伴いビジネスチャンスを拡大していった。 一連の成長プロセスの中で海外拠点も整備し、韓国勢の追い上げを受ける昨今ではグローバル展開を加速している。 また最近では多角化による、新市場の開拓にも取り組まれている。 TOYOはグローバル化と多角化により、未来を切り開こうとしている。


 福島第一原発事故以降の世界の原発プロジェクト
 米国では事業者撤退も、国の方針は「計画堅持」が多数           【2011/5/10号】
 福島第一原子力発電所の事故により、世界の原子力発電所新設計画に影響が出始めているが、一方で計画の推進を表明する国も少なくない。 とはいえ、福島の事故は甚大な被害を及ぼしており、世界的にも大きなインパクトを与えた。 原発の開発には国の政策方針だけでなく、資金調達の問題や外交的な性質、国民の理解など複雑な要因が絡む。 今後の原発新設プロジェクトがどのように動くかは不透明であり、冷静に見守る必要がある。 そこで特に、近く日本企業の受注が見込まれていた海外の案件について現状を整理してみた。


 使用領域広がる3次元計測
 SPAR International 2011会議 報告                       【2011/4/25号】
 3次元計測とその情報活用に関する第8回SPAR世界大会が、3月21日(月)〜3月24日(木)に、米国テキサス州 Woodlands Waterway Marriottホテルにおいて開催された。昨年の秋にSPAR Europeが開催され、DBC (Diversified Business Communications) の傘下に入ってSPAR Internationalとして装いを新たにして盛大に行われた。


 ガスタービンは原子力の代替になるか?
 福島第一原発事故で、脚光浴びるガスタービン                 【2011/4/25号】
 「原子力ルネサンス」 から一転、原発に対する逆風が強まってきた。 東京電力・福島第一原子力発電所の事態収拾にめどが立っていない以上、国内外の新増設計画は停止あるいは延期される可能性がある。 すでに東電自身、福島第一原発7・8号機の増設が困難だとの見方を示しているほか、今後予定されていた国内外の新増設計画にも影響が出始めている。 運転コストの低さと温室効果ガス削減という目標達成のため推進されてきた原子力だが、巨額の廃炉費用と放射能汚染によってその2つのメリットにも疑問が浮かび上がってきた。 こうしたなか、原子力に代わる電源として注目されるのが、ガスタービンだ。


 福島第1原発事故と安全思想
 突きつけられた地震大国日本にける原発安全性確保              【2011/4/10号】
 本号が読者のお手元に届けられる頃は、東日本大震災が発生してから1カ月が過ぎた時期だ。 この間、多くの地震の被害が報道されているが、その中で福島第1原子力発電所だ事故の収束には数カ月を要するという見通しが出されている。 地震により緊急停止はしたものの、津波で非常用発電設備が失われ冷却装置が働かず、損傷した原子炉から放射性物質やプルトニウムが漏れ出している。 消防庁のハイパーレスキュー隊が命がけで放水にあたるなど、事態の深刻化に歯止めをかけようとしているが、事態はなかなか改善されず、廃炉になる可能性が高い。 この事故のメッセージは何か、考えてみる。


 中東・北アフリカ諸国と発電プロジェクトへの影響
 エジプトでは原発建設が入札間近で延期                     【2011/3/10号】
 チュニジアで昨年12月に発生した反政府デモは、その後エジプトに飛び火し、エジプト、ヨルダン、リビア、バーレーン、ジブチと北アフリカ・中東地域に広がっていった。 これらの地域ではインフラ開発プロジェクトも多く、発電プラント案件も数件が具体化に向かって動いている。 特にエジプトでは原子力発電所の入札が間近に迫っていたが、チュニジアの政変が飛び火するかたちで政権が崩壊しため、スケジュールは延期となった。 チュニジアやエジプトでは、ひとまず大きなデモ活動は収束したが、リビアでは民間人に多数の死傷者が出ており、いまだ緊張状態にある。 また、リスクが低いと見られていた湾岸諸国でもデモの動きがあり、今後の動向を注視する必要がある。


 ワールドコントラクターに飛躍するトーヨータイ
 タスクフォース発足で新事業開発にも本腰                     【2011/3/10号】
 トーヨータイが、ワールドコントラクターとして飛躍しようとしている。 1985年に東洋エンジニアリングと現地ゼネコンのイタリアン・タイとの合弁して設立されたが、タイ国内で実績を積み重ね、ベトナム、中国、米国へと市場を拡大していった。 こうした実績を武器に最近では中東にも進出を果たし、これからは中央アジア、ミャンマーなどのアジアの未開拓市場にも乗り出す。 今年1月には新事業開発のための新組織 「ニュー・ビジネス・デベロップメント」 を立ち上げ、12〜13の新たな地域と事業分野の開発を進める。 アジアからワールドコントラクターへの飛躍に向かい始めた。


 ベトナムに続く海外原発計画の行方
 トルコで原発IPPに挑戦                                 【2011/2/10号】
 日本企業による海外火力発電所のIPPは珍しいことではなく、むしろ経験豊富な方だと言えるだろう。 しかし火力発電よりもリスクの高い原子力発電所のIPPは先進国以外での事例はほとんどない。 このIPP方式で計画されているのがトルコとヨルダンのプロジェクトだ。 ヨルダンについては日仏共同で商談に対応しており、発電所の運営はフランスが行う体制だが、トルコについては日本が単独で受注獲得を目指している。 原発プロジェクトには民間だけでは負いきれないリスクも当然、存在する。 これらプロジェクトの受注には官のサポートも不可欠だ。


 IHI、タイで大型SPPの獲得目指す
 2,000MWのコジェネレーション発電                           【2011/2/10号】
 タイでは昨年、タイ電力公社 (EGAT) によってSPP (小規模発電事業者) 事業件入札が行われた。 過去に実施された第1ラウンドでは約1,700MW、第2ラウンドでは1,600MWが開発されたこのSPPだが、3ラウンド目となる今回は2,000MWの天然ガスによるコジェネレーション発電プラントを建設する計画となっている。 この開発計画について、プラントEPCの受注を狙うのがIHIだ。 IHIでは米GE製ガスタービンをライセンス契約によって販売しているほか、EPCおよびアフターサービスも手がける。 タイのSPPでは過去の入札ラウンドにおける受注実績も豊富なIHIが、大型プロジェクト獲得に臨む。


 欧州向けに始まったごみ焼却プラントの逆技術移転
 ごみ焼却技術発祥の地、欧州で始まった日欧対決                  【2011/2/10号】
わが国では、一般廃棄物の7割以上が焼却処理されているが、この焼却技術は元々、欧州から導入された技術だ。 ストーカ炉は独マルチン社、デンマークのフェルント社、スイスのAE&E Inova AG (旧フォン・ロール) 社といった欧州メーカーが開発した技術で、そのストーカ炉で蓄積したごみ処理のノウハウを反映したのが、ガス化溶融炉だ。 欧州発のごみ焼却技術はわが国で、ごみ発電効率の向上、環境負荷の軽減など、独自の進化を遂げてきた。 その改良技術をわが国の焼却炉メーカーが欧州に売り込もうとしている。 ごみ焼却プラントの逆技術移転の状況をレポートする。


 千代田がトーヨー・タイに資本参加
 株式7%を取得、タイを起点にインドシナ市場も視野                 【2011/1/10号】
 千代田化工建設が東洋エンジニアリング (TEC) のタイ現地合弁企業、トーヨー・タイ・コーポレーションの株7%を取得した。 これまで、TECとタイ現地ゼネコンのイタリアン・タイの2社が主に株式を保有してきたトーヨー・タイだが、イタリアン・タイの株式を千代田が引き取る形で株を購入した。 TECの関連会社に千代田が出資することで、業界再編が本格的に始まると感じた業界関係者もいるはずだ。 千代田とトーヨー・タイの双方にメリットのある関係が構築されるには、何が必要になるか。

 SPAR / Plant-Tech 2010 参加報告                          【2011/1/10号】
 欧州大陸が大寒波に見舞われた週末明け、12月7日(火)から8日(水)にかけて、オランダ王国アムステルダム市にあるアムステルダム・ライ会議場において、SPAR/Plant-Tech 2010 が開催された。 今回からは、アメリカの Diversified Business Communications の傘下に入ったアメリカの SPAR Point Group とオランダの Plant-Tech との共同主催となった。 内容的に、従前の Plant-Tech が扱ってきたプロセスプラント情報管理に3次元イメージ処理の分野が加わったような内容となったが参加者は、235名、35カ国、アジア圏からは、6名 (日本4名、マレーシア2名) だった。 小誌では本イベントに参加した日揮EN本部情報技術部の岡田 宏 氏にイベントレポートをご寄稿いただいた。

 INCHEM 2011、リニューアルして開催
 新たに2つの展示会を追加                                 【2011/1/10号】
 化学工学会と日本能率協会は、2011年11月16〜18日に東京ビックサイトでプロセス産業と成長産業の専門展示会 「INCHEM TOKYO 2011」 を開催する。 1966年の初回以来、28回目を迎える今回は従来からの分野である産業プラントや材料の分野を強化しつつ、成長分野の取り込みを図るため 「環境」 「エネルギー」 「水」 分野を新設し、展示内容をリニューアル。 また、出展企業向けにビジネスマッチングを創出するため、Web とリンクした新サービスも開始するなど、新たな試みを行っている。



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ENN編集部