Cover Story 2012



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  ※本文は一部を抜粋したものです、詳細はENN誌をご覧下さい。
 「2012 Be Inspired」 アムステルダムで開催
 ベントレー・システムズが新サービス 「Bentley CONNECT」 を発表       
【2012/12/10号】
 去る11月13・14日の両日、ベントレー・システムズはオランダ・アムステルダムのクラスナポルスキーホテルで 「2012 Be Inspired」 を開催した。 ベントレーの事業方針の発表と、27部門におけるベントレー製品のユーザー事例の発表とそのコンペティションで構成されるイベントだが、今回は日本企業2社がウィナーとなった。 わが国のITソリューションの利用技術は際立っており、世界中から集まった参加者からの注目を集めた。


 鉄鋼業界に浸透する山九の 「仕上げ」 サービス
 工事計画から施工まで一貫対応、ユーザーも高く評価                
【2012/11/25号】
 わが国の鉄鋼業はすでに成熟している。 しかし、ビンテージ (設備年齢) は上がり、そのためのメンテナンスは従来以上に重要になっている。 とはいうものの、高度な技術が求められる製鉄所のメンテナンスにおいて、高い技術を持つ要員の確保は、鉄鋼業にとっても負担が大きい。 そんな状況に対応するため、山九では高技能整備機動部隊 「ASMT」 を組織、ユーザーの高いニーズに対応している。 担当者が 「目立たないが、大きな仕事」 というように地味ながら重要な役割を担っている。 山九ではこの事業で今後、国内の鉄鋼メーカーの海外進出にも対応する。 地味な事業ではあるが、けっして無くならない。 メンテナンスの強みをいかんなく発揮する事業を継続する。


 ガスがリード役になったプラント・エンジニアリングビジネス
 LNGプラントとGTCC発電プラントが主役に                        
【2012/11/10号】
 「エネルギーのある所にプロジェクトあり」 記者になり立ての頃、業界の年輩の方にこう教えられた。 この一言の持つ普遍性は、昔も今も変わらない。 かつて生産が可能なエネルギーは地層の中でも比較的に浅い砂岩層だった。 それが最近ではより深い頁岩層に閉じ込められたガスでも、経済的に掘り出す方法が開発され、「シェールガス革命」 といわれるムーブメントが起こった。 時代とともに生産方法が変わる天然ガスだが、そのニーズはいっこうに変わらない。 そして、プラント・エンジニアリングビジネスもガスにリードされるようになった。


 卸売り市場を再建した、JFEエンジ
 湘南藤沢地方卸売市場の施設リニューアル工事を完成                
【2012/10/25号】
 JFEエンジニアリングは8月、湘南藤沢地方卸売市場の施設リニューアル工事 (神奈川県藤沢市) を完工した。 プロジェクトは、経営が悪化していた中央卸売市場の再建の一環で、藤沢市は中央卸売市場を地方卸売市場化し、その管理・運営を、成果卸売業を手掛ける横浜丸中グループに委託。 JFEエンジは横浜丸中グループから、事業計画の策定から施設の設計・施工までを受注した。 サイトは営業中の市場で、時間・場所・安全管理の徹底などで厳しい制限があったが、JFEエンジは作業手順や調達方法の見直しなどで対応した。 JFEエンジは卸売市場向けに、コンサルティング業務で50件、建設で10件の実績を持つ。 今回のプロジェクトでは、それらの知見が最大限に活かされた。


 メディカル分野でもプログラムマネジメントコントラクターを実践する日揮
 都立松沢病院向け病院PFI事業の運営がスタート                    
【2012/10/10号】
 日揮が2008年に受注した、都立松沢病院のPFI事業の運営が本格的に始まった。 PFIと言えば 「官が民間のサービスに対価を支払う」 という固定概念が定着しているが、松沢病院のプロジェクトで都がSPC (特別目的会社) に求めたのは、病院 (都) のイコールパートナーとしてPFI事業に当たることだ。 この求めに日揮は、30年間に渡る病院エンジニアリング事業で培ったコンサルティングおよびエンジニアリングノウハウを最大限に活用した。 日揮はメディカル分野においても、中期経営計画 「New Horizon2015」 で目標としているプログラムマネジメントコントラクター&インベストメントパートナーに向けて新境地を開拓し始めている。


 発電モジュールレンタルサービスを提供する英アグレコ
 産業用ピークシェービングにも有効なエネルギーレンタルサービス          
【2012/9/25号】
 昨年6月、英グラスゴーに本社を置く、発電モジュールのレンタル会社アグレコが日本法人を設立した。 東日本大震災に伴う福島第一原発の事故で、電力の供給不足に懸念を持った東京電力がいち早く同社から発電モジュールを導入した。 その後、今年になってから、北海道電力が、夏期の電力需要増に対応する目的で導入に踏み切った。 レンタルで一時的に電力を供給できるため、電力会社の資産にはならない。 あくまでもレンタルのためのコストだけで、電力供給体制を一定規模拡充できる。 日本法人設立で、エネルギーをレンタルするサービスが日本にも定着しそうだ。


 豪雪地帯でプロジェクトを成功、高い遂行力を示したアタカ大機
 青森県に汚泥再生処理プラントを完成、工期中の東日本大震災も克服        
【2012/9/10号】
 昨年12月、アタカ大機は青森県五所川原市の西北五環境整備事務組合向けに汚泥再生処理プラント 「中央クリーンセンター」 を完工した。 サイトは豪雪地帯で12月から2月までの冬期は、工事の効率が低下する。 その効率低下を最小限に食い止めるために、プロジェクト遂行ではいくつかのくふうにも取り組まれた。 しかも工期中には、東日本大震災にも遭遇し、作業員の確保を急ぐ一幕もあった。 こんな悪条件を克服しながらプロジェクトは進められたが、アタカ大機は契約納期内に完工を果たし、実行予算以上の収益を確保した。 そのプロジェクト遂行力は高く評価される。


 3次元レーザー計測データのタブレット端末への出力が実現
 東芝プラントシステムが、「PanoMap Tablet (アンドロイドバージョン)」を開発    
【2012/7/25号】
 3次元レーザー計測ではかつて、膨大なデータ量となる点群データの処理が技術的な大きな課題だった。 しかし、点群処理用のソフトが開発されたことで、その問題は解決されてきた。 そんな問題を解決してきた企業の一つが、3次元レーザー計測サービスを事業化してきた東芝プラントシステムだ。 同社が開発した 「PanoMap」 は、CADモデルやP&IDデータとのエクスポートとインポートを可能にした。 そしてこのほど、タブレット端末にも対応した。 これにより、点群データモデルのみならず3次元モデルまでもが現場に持ち込みやすくなった。 点群データ処理に頭を悩ましていた時代から見れば、この分野の技術革新には隔世の感がある。


 インドネシアでパイトン3石炭火力発電所が完工
 三井物産などが参画、リーマン・ショックを乗り越えファイナンス組成      
【2012/7/10号】
 三井物産、英インターナショナル・パワー、東京電力が投資するインドネシアのパイトン3超臨界圧石炭火力発電所が、このほど完工した。 パイトン1の拡張プロジェクトとして計画されたこの発電所は、同国初の超臨界圧方式を採用。 三菱重工業製の発電設備を使用し、シングルユニットでは出力・効率ともに同国最大規模の石炭火力発電所となる。 パイトン1とパイトン3はそれぞれアジア通貨危機とリーマン・ショックという2つの世界的な経済危機を乗り越えて実現している。 最大出資者である三井物産にとっても、大きな意味のあるプロジェクトとなった。


 重工、米サザンカンパニーと共同で石炭火力向けCO2回収・貯留にメド
 米で実証プラント、実証運転で確認                           
【2012/6/25号】
 三菱重工業が関西電力と共同開発したCO回収・貯留プロセス 「KM CDR Process」 は、効率の高いプロセスとして世界的にも定評がある。 が、このプロセスはこれまで、化学プラントにおいては、大量にCO回収・貯留を実現した実績があるが、石炭火力発電所での実績は小規模設備に限られた。 こうした中で米国では、COの回収・貯留へのニーズが高まり、米国の電力会社サザンカンパニーのバリー石炭火力発電所でCO回収・貯留プロセスの実証プロジェクトが昨年6月に始まった。 プロジェクトは、サザンカンパニーと三菱重工業の共同プロジェクトとして始まったが、すでに良好な結果が報告されている。 重工は、石炭火力発電所向けにもCO回収・貯留技術にメドを付けた。


 千代田、現中計 「変革と創造2012」 の最終年度に本社移転
 新たにERPも導入、「強い千代田」 の礎に                      
【2012/6/10号】
 千代田化工建設の新本社が移転した 「みなとみらいグランドセントラルタワー」 の玄関に入るときに、ふと振り返る。 そこで目線に飛び込んでくるのは、日揮本社と三菱重工横浜ビルだ。 みなとみらい地区に日揮と長年の間、切磋琢磨してきた千代田が移転した。 このエリア一帯はさながら 「プラント村」 といった様相だが、千代田の移転には 「手狭だから、広い事務所に移転した」 という以外の別の意味がある。 移転でオフィス空間を整備したが、同時に進行しているのが機能アップした最新のERPシステムの導入だ。 事業インフラは、確実に強化され、「強い千代田」 は完成しつつある。 この礎により、いかに飛躍するか。 その責任を担うのは、千代田の経営陣とそこで働く社員に他ならない。


 大林組、東京スカイツリー施工で 「3次元計測・管理システム」 を活用
 高さ634mで誤差2p以内の驚異的高精度を実現                  
【2012/5/25号】
 去る5月22日、東京スカイツリーが開業した。 世界一の634mの高さを誇るタワーだが、施工ではミリ単位の高度な組み立て精度が求められた。 これを実現するうえで、大きな役割を果たしたのが、大林組が独自に開発した 「3次元計測・管理システム」 だ。 3次元光波測定器で計測した実測値を、3次元CADデータと照合することで、修正値を迅速に求めるシステムを活用し、高精度の施工とともに短工期も実現した。 建設会社では目下、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用が急速に進むが、東京スカイツリーの建設でもBIMが大きな役割を果たした。


 中部プラントサービスを支える技術の拠点 「本店大江」
 配管・溶接・検査・診断・技術開発から人材育成まで                 
【2012/5/10号】
 中部プラントサービスの最大の特徴は、火力・原子力発電プラントのエンジニアリングで培った技術をベースに、石油・化学プラントなどの産業プラントに展開していることだ。 高い信頼を得ている技術力だが、その維持・発展において、「本店大江」 の存在を忘れてはならない。 配管工事については、ワンストップサービスと称し、設計から製作・据付・検査、そしてメンテナンスを行うことで、一貫したサービスの提供をしている。


 Jパワー 〜 月島機械他、汚泥燃料化設備を広島市に完工
 低温炭化による新たなバイオマス燃料製造技術を確立               
【2012/4/25号】
 Jパワー〜月島機械などが開発してきた汚泥燃料化プロセスによるプラントがこのほど、広島市に竣工した。 この新技術により、これまで焼却されてきた汚泥を燃料化して、それを燃料として発電所に販売できる。 「廃棄物として処理されていた下水汚泥をバイオマス燃料として活用する」 こんな発想がいよいよ現実になった。 新たに開発された低温炭化によるバイオマス燃料製造技術は、Jパワー〜月島機械などの長年の努力により確立された。


 インド・中国に生産拠点を拡大する日立造船プロセス機器
 相次ぎ合弁工場を設立、グローバル化に本腰                     
【2012/4/10号】
 日立造船が2〜3月、相次いで、インドと中国にプロセス機器の生産拠点を設立すると発表した。 従来、有明工場で製造され、世界的にも高い評価を獲得してきた、リアクターなどの日立造船のプロセス機器だが、最近の円高と新興国メーカーの台頭から競争力は低下。 生産拠点の海外シフトが急務になっていた。 こうした状況を受け、この1年間はインドと中国における合弁工場の設立の交渉に費やされた。 その結果、インドでは現在の有明工場で製造されている主要プロセス機器、中国では特殊機器の生産に踏み切ることになった。 日立造船のプロセス機器生産におけるグローバル化は、本格化する。


 電力ビジネスで存在感を見せる丸紅
 相次ぐ受注、商社の中でもトップクラス                          
【2012/3/25号】
 新興国のインフラ需要を取り込む成長戦略 「パッケージ型インフラ輸出」 の動きにおいて、日本の総合商社はパッケージのコーディネーターとして重要な役割を担っている。 この中でも、特に電力ビジネスの分野で存在感を見せているのが、丸紅だ。 2010〜2012年度の中期経営計画 「SG-12」 においても 「インフラ」 分野に経営資源を重点的に配分する施策を盛り込んだ。 これに沿って近年は、IPP/EPC両事業で実績を拡大しており、この分野では商社の中でも実績ベースで抜きん出たポジションにある。


 日揮〜KBR、カタール・パールGTLプロジェクトを完工
 
総工数5億時間、高パフォーマンスを実現、安全にも配慮               
【2012/3/10号】
 ピーク時5万2,000人、総工数5億時間の巨大プロジェクト、カタール・パールGTLプロジェクトが昨年11月に完工した。 どんなプロジェクトにも、たった一人のワーカーの逸脱行為で生産性が下がる危険性があるが、日揮〜KBRジョイントベンチャー (JV) は、高いパフォーマンスを実現するために、徹底したプロジェクト管理に取り組み、特に安全面で大きな成果を上げた。 この成果をシェルとカタール・ペトロリウムも高く評価して、JVには金賞が授与された。 日揮では、この安全への取組を後続プロジェクトにも適用している。 パールGTLプロジェクトの成果は、日揮のプロジェクトにおける安全確保にも大きな役割を果たした。


 インドネシアで、オールジャパンによる石炭火力発電所が完工
 
住商〜東芝〜三菱重工〜三造がプロジェクト参加                    
【2012/2/25号】
 去る2月6日、インドネシアで住友商事が建設を進めていたタンジュンジャティB石炭火力発電所3・4号機の完工式が行われた。 蒸気タービン発電機は東芝、ボイラは三菱重工業、建設・土木工事は三井造船が担当しており、まさしく 「オールジャパン」 のプロジェクトとなった。 同プロジェクトの特徴は、住商とインドネシア政府が共同で作り上げた 「ファイナンス・リース・スキーム」 によって実施される点にある。 このスキームは通常のIPPと違い、住商が発電所全体を買い上げ、それを電力会社にリースすることで電力料金の代わりにリース料を収益とするものだ。


 王子製紙、バイオエタノール製造で実証プラント
 
新日鉄エンジ・産総研と共同、NEDOの実証事業で                     
【2012/2/10号】
 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) が実施する 「セルロース系エタノール革新的生産システム開発事業」 のバイオエタノール実証プラントが、このほど王子製紙・呉工場に完工した。 王子製紙、新日鉄エンジニアリングおよび産業技術総合研究所などが共同参画したこのプロジェクトでは、原料栽培からバイオエタノールの製造までの一貫システムを低コストで実用化することを目的としている。 バイオ燃料は・・・


 富士電機、ラヘンドン地熱4号機を完工
 現地レカヤサとの協業実績で差別化
                              
【2012/1/25号】
 150の活火山を持ち、米国と並んで世界トップとなる2万8,000MWの地熱資源量を保有するインドネシア。 同国政府は、2025年までに9,500MWの地熱発電所を開発する意欲的な方針を掲げており、プラント業界でも大きな市場として期待されている。 このインドネシアで地熱発電設備のシェア50%を誇るのが富士電機。 このほど、2009年に国営電力会社PLNから受注したラヘンドン地熱発電所4号機が商用運転を開始したことで、同国では現在9基の地熱発電用蒸気タービンが稼働していることになった。




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ENN編集部