防爆規格の世界統一ルールを捜せ

 物が爆発する条件は、世界どこでも同じはずだ。 しかし、爆発を防止するための防爆規格は、世界各地にローカルルールとして存在する。 仮に、防爆機器を輸出しようとすれば、相手国の防爆認定を取得しなければならない。 このことが非関税障壁となり、様々な非効率を生み出している可能性がある。 このため、欧州地域では統一規格としてATEX、国際統一規格としてはIECExが存在する。 ATEXはすでに地域に浸透しているものの、IECExを受け入れる国や地域は限られている。 防爆規格の世界統一ルールが生まれるのは理想だが、理想と現実の間には深い溝がある。

【総 論】
 防爆規格の世界統一ルールを捜せ
 日本国内ではまだ埋まらない理想と現実の溝

【公益社団法人産業安全技術協会 永石 治喜氏に聞く】
 防爆国際規格への対応は二国間協定で
 審査期間の短縮にも徐々に成果

【P+F】
 「Think Globally, Act Locally」 を実践する独P+F
 新技術の90%を自社開発、10%をM&Aで取得

【IDEC】
 防爆LED照明器具の売込に注力
 自社製品と米社製品を取扱

【クーパー・インダストリーズ・ジャパン】
 工業用オペレーションステーションを提供
 2種類の本質安全防爆製品を提供

【ケーテックス・インスツルメンツ】
 英EXTRONICS社の本安防爆デジタルカメラと無停電電源を取扱い
 接写可能な最新機種では防爆エリアでの配管上の亀裂の撮影が可能

【島田電機】
 国際化を推進、中国・創正防爆と提携
 タイに現法、ミャンマーに事務所を開設、アジアの拠点も充実

【大同工業所】
 防爆冷凍・冷蔵庫を中心に品揃え
 温度管理を目的とした防爆機器に注力

【中村電機製作所】
 3月から伊Feam社の防爆製品の取扱を開始
 幅広い製品群と世界各地の認定に対応

【BARTEC】
 LED携帯照明、モバイルフォンを市場に投入
 プラントのみならず、幅広い分野に納入実績

【宮木電機製作所】
 創業95年、わが国防爆機器メーカーの草分け
 最近では防爆ハイテク機器の開発への取組を強化

   (Vol.305 2013年2月10日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部