2012年下期プラント市場の様相

 6月に日本機械輸出組合が発表した 「2011年度海外プラント・エンジニアリング成約実績」 では、仕向国の上位10カ国から中東諸国が消えた。 プロジェクト発注の端境期に当たっていたためで、同様の傾向は韓国・知識経済部が発表した海外プラント成約実績にも見られた。 今年度下期、海外プラント市場はどのような方向に向かうか。 中東産油国市場で案件が浮上しており、仕向国上位10カ国から中東諸国が消えることがないだろうが、それ以上に注目したいのがアジア地域。 経済成長の設備投資意欲は軽視できるものではなく、下期市場を牽引する可能性がある。 またシェールガスの産出に沸く北米市場についても、目が離せない。

 【化学プロジェクト】
  下期化学プロジェクトを牽引するのは石油精製プロ LNGプロはFEED中心、商談本格化は来期

 【重電プロジェクト】
  「新興」先進国市場に発電プラントメーカーが注目 規制緩和で下期以降は日本のリプレース需要にも期待

 【製鉄・環境プロジェクト】
  製鉄、中越で能力増強プロジェクト発注へ 環境、年間発注量4,000トンにまで回復



   (Vol.296 2012年9月10日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部