フィールドインタリフの 「光と影」

 7月から、再生可能エネルギーの全量買取制度 (フィードインタリフ) がスタートする。 昨年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により、原子力発電所の安全神話は崩壊、これに伴い、再生可能エネルギーの活用が脚光を浴びている。 こんな時期のフィードインタリフの導入は世間の注目を浴びている。 しかしこの制度はドイツやスペインでは、再生可能エネルギーの活用が過熱気味なったことで、買取額が膨大な額に達し、継続が疑問視されている。 そもそも再生可能エネルギーはエネルギー密度が低く、経済性の問題がある。 環境負荷の低いことと効率的なエネルギー供給は、トレードオフの関係にある。 フィードインタリフには、再生可能エネルギー導入促進という 「光」 の部分と経済性の低いエネルギーの活用という 「影」 の部分の両面がある。


 【総 論】
 ・フィードインタリフの「光と影」  エンジ業界は地熱とバイオに注目
 ・FIT、海外導入国では買取価格引き下げの傾向  急激な導入拡大が需要家の負担に

   (Vol.290 2012年5月25日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部