下期プラント市場は、こう動く

 3月の東日本大震災に加え、昨今の円高など、産業界を取り巻く環境には、これまでに経験の無い事象が起こっている。 しかし海外プロジェクト市場に目を転じてみると、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故は、LNGプロジェクトの動きを加速しているように見える。 またインドのような莫大な人口を抱える国では、食糧増産の必要性から、肥料プロジェクトが相次いで具体化している。 一方、発電プロジェクトは今下期は端境期にあるものの、来年以降、新たなプロジェクトの浮上が期待される。 わが国産業界を取り巻く事象には、不安定要素も多いが、プロジェクトはある。あとは、いかに円高を克服するかが課題になる。

【化 学】 震災以降活気づく、天然ガス案件
       ガスベースの肥料プロジェクト計画にも注目

【重 電】 下期発電プラント市場、海外でインフラ輸出の環境整備が進む
       原発政策が不透明な国内、ガス火力導入の動き

【製 鉄】 インド・ベトナム・ブラジルで高炉一貫製鉄所
       日系製鉄メーカーの海外進出案件にも高まる期待

【環 境】 震災、原発事故で発注量減少は必至
       当面は、既設炉の更新・改造案件で仕事量を確保



(Vol.274 2011年9月10日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部