普及期に入った3次元計測

 レーザースキャニングやデジタルカメラの撮影データから、3次元計測データを取得する計測方法が確実に広まり始めた。 この技術が開発されたのは、ほぼ20年前と言われるが、実用化されるようになったのはこの10年ほどのことだ。 欧米では、CADデータを持たないプラントから、レーザースキャニングやデジタルカメラによりデータを取得し、このデータから3次元CADデータを作成して、プラントメンテナンスに役立てている。 一方測量会社にとっては、3次元計測は必ず持たなければならない測量手法の一つになった。 3次元計測は確実に普及に向かっているが、その背景には低価格のレーザースキャナーの開発、3次元デジタルカメラの発売などの動きもある。 測定精度の問題はあるものの、適材適所の活用で、生産性を向上することもできる。 3次元計測は本格的な普及期に入ったと言えるだろう。

【総 論】 普及期に入った3次元計測 計測誤差はあれど、適材適所で威力
【インタビュー】 東京大学大学院工学系研究科 増田宏准教授に聞く
【辰星技研 (サービスプロバイダー) 】 レーザースキャンとデジタル画像データの統合で計測精度を向上
【東芝プラントシステム (サービスプロバイダー) 】 3次元レーザー計測の一貫したサービスを提供
【三菱電機 (移動計測) 】 車両を走行するだけで3次元情報を取得
【富士フイルム (3Dデジタルカメラ) 】 計測用3Dデジタルカメラが実用化
【ベントレー・システムズ (ソフトウェア) 】 最新バージョン「Microstation V8i」で点群データに対応
【みるくる (ソフトウェア) 】 独ソフトウェアの代理店として各種ソフトウェアを取扱
【ラピッドフォーム (ソフトウェア) 】 韓国で生まれた3次元スキャニングデータソリューションのトップ企業


(Vol.270 2011年6月25日号より)


重化学工業通信社
ENN編集部