新展開、2011年プラント市場

 リーマンショックの後の2010年海外プラント市場では、韓国勢などの新興勢力の台頭と円高に苦しめられた、わが国プラント・エンジニアリング業界。 しかしこの苦境を経験したことで、業界各社は新たなコストダウンを実現。 最近では 「韓国勢が出てきても、コストでは負けません」 という発言も聞かれるようになった。 設計では手戻りを無くし、調達先を見直し、工事では、ワーカーの直庸や中小ゼネコンの起用など、様々な手段が取れるようになってきた。 今年は、一連の対策がどこまで通用するか、見極めるための試金石になる。

【 総  論 】    競争力回復しつつある、わが国エンジニアリング産業
             EPCの見直しと海外拠点整備で体質強化

【化学プロジェクト】 LNGと肥料プロジェクトの動向に注目
             わが国エンジ企業の競争力も回復、韓国勢との格差も縮小

【重電プロジェクト】 円高は依然として厳しいが政府の「インフラ輸出」案件に期待
             インドネシアで大型IPP、新興国では超臨界案件に動き

【環境プロジェクト】 2011年度、国内の発注量は4,000トンに回復
             海外では中国で案件が多数、欧州ではガス化溶融炉

【製鉄プロジェクト】 インド・タイ・メキシコなどで案件が浮上
             懸念は、円高ユーロ安に伴う競争力の低下


(Vol.259 2011年1月10日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部