海を渡るメンテナンスビジネス

 国内市場の狭隘化、円高などの要因より、わが国の製造業の海外進出が活発になっている。 それに伴い、国内のメンテナンス需要は減少傾向にある。 こうした傾向に伴い、これらメンテナンス市場を対象に事業を展開する、建設・メンテナンス工事会社も海外進出を果たさなければならない時期になってきた。 一方、重電プラント分野でも、米国などの先進国で発電プラントが老朽化するのに伴いメンテナンス需要が増加傾向にある。 この市場をターゲットに、わが国の重電プラントメーカーもメンテナンス需要の取り込みにこのところ力を入れている。 メンテナンスビジネスはすでに、グローバル化している。

【総 論】
国内製造業の海外シフトで需要高まる海外メンテ 化学・重電分野で進出加速、顧客との関係作りを重視

【千代田化工建設】
カタール現地合弁CAELでスモールEPCビジネスを展開 今後の飛躍にはSDMも視野

【山 九】
海外メンテナンス事業の草分け的存在 サウジ現法設立でサウジ全土への展開を視野

【新興プランテック】
第4次中計で2012年度海外売上高100億円が目標 2009年度から倍増、6月にインドネシアで現法が本格スタート

【高田工業所】
アジア地域で需要が拡大、地域拠点の設立を検討 シンガポール、マレーシアに加え、ベトナム、タイにも需要

【東 芝】
北米拠点買収で工事の元請けも可能に 今後も海外拠点を拡大

【三菱重工】
海外で体制拡充進める三菱重工 メンテナンスの付加価値化で顧客とのつば狩り強める


(Vol.253 2010年9月25日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部