現場重視ソリューションの是非

 わが国では、今も、石油・石油化学関連のプラントの事故が増加傾向にある。 このため、なんらかの措置が必要だが、最近になって、日本発のソリューションが開発された。 その一つは東工大の研究室から生まれた 「テクマスナビ」、もう一つは日本プラントメンテナンス協会のMOSMS 「戦略的保全マネジメントシステム」 だ。 これらソリューションはそれなりの完成度の高さを持つが、現場の創意工夫や発意を促すという点では共通している。 また、いずれも開発の主導権を取ったのが団塊の世代に属する技術者だ。 現場重視は良いが、これからわが国のプラント操業を守るのは入社以来、モニターをながめてきた世代だ。 果たして、これら現場重視ソリューションは有効なのか。 考えてみたい。

【総 論】 「現場力」強化は有効策か  現場の弱体化への処方箋は、新たな仕組み作り
【テクマスナビ】 化学プラントの統合管理システム「テクマスナビ」  ライフサイクルを通じたソリューションを提供
【MOSMS】 JIPM発信「MOSMS」の提示する保全  「強い現場」が前提だが、ある意味のベスト


(Vol.239 2010年2月10日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部