LNGプロ、後続需要への障壁

 2005年度、わが国の海外プラント・エンジニアリング成約実績は史上最高の258億ドルに達した。 この成約実績を牽引したのがLNGプラントをはじめとするエネルギープラントだ。 2003〜2005年頃、わが国ではLNGプラント建設プロジェクトが相次いで成約された。 この時期、LNGプロジェクト具体化の背景には、石油からガスへのエネルギーシフトの動きがあり、この需要はしばらく続くとと言われた。
 が、2007年を迎えた現在、LNGプロジェクトは失速状態にある。 進まないLNG受入基地、これに伴いオフテーカーが見つからずに具体化しないLNGプラント建設プロジェクトも出始めている。 しかも大需要が期待された中国、インドではLNG以外の調達手段が見つかっている。 LNGプロジェクトを失速させたものは何か。 この機会に掘り下げる。

  ☆実現根拠が脆弱になったLNGプロジェクト -新興ガス需要地の中国・インドでも輸入需要は減少-
  ☆LNGプロジェクトは市場に一服感 -環大西洋では引き続き安定的な動き-
  ☆プロジェクト具体化しても実現の根拠は脆弱 -LNG受入基地プロジェクト、期待は国内市場-



(Vol.173 2007年2月10日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部