海外プラント・エンジニアリングバブル
 経済産業省の国際プラント推進室がこのほど発表した「2005年度、海外プラント・エンジニアリング成約」では、成約額は過去最高の257.7億ドルになった。長期間に渡り高水準を維持している原油価格を背景に、産エネルギー国が財政的に潤い、潤沢なプロジェクト資金を得ているのが好調の要因だ。
 これだけの好況で、エンジニアリング企業は多忙を極め、嬉しい悲鳴を上げるが、その一方で、資材不足、レーバー不足などの問題は深刻化の度合いを強めている。増大する成約額に、うかうかできない状況だ。

 ☆2005年度海外プラント成約額、過去最高の258億ドル
   -国内製造業への波及は1兆4,000億円超-
 ☆千代田化工建設 常務執行役員 三枝 隆治 氏
   -カタール一極集中で効率化、今期は石化プロジェクトにも前向き-
 ☆日揮 執行役員 仁藤 和憲 氏
   -空前の受注も、資材・鋼材価格上昇に懸念-
 ☆石川島播磨重工業 営業統括本部 海外営業戦略部長 藤原 雄介 氏
   -海外比率は6割に、現法との協力などで対応-
 ☆カワサキプラントシステムズ 代表取締役常務 渡辺 善行 氏
   -2006年度は攻めの姿勢、アジア・中近東に注力-
 ☆三井造船 環境・プラント事業本部 プラント営業部長 山下 俊一 氏
   -効率性重視の営業活動、プロジェクト遂行力強化が課題-
 ☆主要分野別コントラクトリスト(2005年度)


(Vol.161 2006年7月10日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部