【プラント輸送の危機】                 

 
わが国コントラクターの海外プラントの受注は好調だ。業界各社はその対応に追われるが、意外な盲点となっているのが重量物輸送だ。プラントは大型化の一途を辿り、それに伴い輸送する機器重量も増加している。

 かつて1プロジェクト10万トンと言われた貨物量だが、最近では60〜70万トンも珍しくない。世界には限られた数の重量物輸送船しか無いが、世界のコントラクターが今、限られた船を奪い合っている状況にある。

 また貨物を輸送船に積み込もうとした時に「護岸の強度が不十分」という問題も起こる。事業インフラは、プラントの大型化にも機器重量の増加にも追いついていない。


【プラント大型化すれど、搬送する船は不足】
 -プラント輸送の危機を甘く見るな-

【空前のプラント需要が引き起こす重量物輸送問題】
 -2007年が輸送のピーク、世界の輸送業界は耐えられるか-


(vol.132 2005年3月25日号より)

重化学工業通信社
ENN編集部