海外生産のツボ

生産拠点はビジネスドメインが決める

  かつて機器メーカーにとってプラントは大きなビジネスにつなげるチャンスだった。仮に一つのプラントのバルブをすべて受注すれば、工場の稼働率は上がりメーカーも潤った。が、円高と人件費高騰で競争力を失うに伴い、わが国プラント・エンジニアリング業界各社は海外調達に積極的に乗り出した。こうした中、一部の企業はコスト競争力の強化を目的に、海外生産に踏み切っている。が、海外生産の目的は必ずしもコストばかりではない。機器メーカーの世界戦略、事業への夢、様々な思いが交錯する中で海外シフトが進んでいる。

■生産拠点はビジネスドメインが決める
■キッツ、中国拠点を中心に生産コストを圧縮
■木村化工機、生産拠点を足掛かりに中国市場で拡販
■第一高周波、サイトベンディング事業でプラント建設に革命
■巴バルブ、英国進出が三重偏心バルブTRITEC開発のきっかけ
■日本工装、ネットワーク作り目的に海外へ

(vol.116 2004.6.25号より)

重化学工業通信社
ENN編集部