かつて、手金でプラントを建設する資源国中東諸国はビジネスのしやすい、重要なプロジェクト需要国だった。オイルショック後の1970年代後半から80年代にかけては「月に1件、中東のどこかでプラントが建つ」と言われた。タックスヘブンで資金需要も豊富、オイルショック後の高水準の油価がプロジェクトを具体化に導いていた。文字通りプロジェクトを具体化させるフォローの風が吹いていた。が、そんな中東は今、人口増加に伴い、潤沢なプロジェクト資金はない。多くの国が失業者問題を抱え、雇用創出が緊急の課題だが、プロジェクト需要はある。ただ手金でプラントを建設する時代ではない。ファイナンスアレンジなども求められる。資源国中東は様変わりしている。
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