期待と不安が交錯する2024年度下期プラント市場

最近のプラント市場は不確実性が高くなっている。例えば、ごみ焼却プラントは、現在、2000年前後のダイオキシン規制強化に伴い建設されたプラントが建て替え時期にある。このため旺盛な需要があるが、実際に具体化するプロジェクトは限られている。理由は、資機材高騰や作業員の人件費の値上がりにより、予算内でコストが収まらなくなっているからだ。資機材や人件費の高騰で計画が見直しになっているケースは海外でも多い。こんな状況がプラント市場の見通しを見えにくくしている。

 【化学プロジェクト】
  引き続き旺盛な需要があるLNGプロジェクト
  化学メーカーの海外進出に伴う設備発注に異変?

 【電力プロジェクト】
  GTCCプロジェクトが多数計画
  海外はアジア・中東の大型新増設、国内はリプレースの展開が注目

 【鉄鋼プロジェクト】
  鉄鋼業界の設備投資の活況続く
  国内外ともに脱炭素化、生産性向上、高付加価値製品強化がキーワード

 【環境プロジェクト】
  国内では、プロジェクト実現のカギは予算
  海外では脱亜戦略で、中東・欧州市場に照準

 (Vol.560 2024年9月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部