脱炭素に挑む、バルブメーカー

 世界が脱炭素化に向かっている。こうした中、流体を制御する装置である、バルブも脱炭素社会への対応を始めている。中でも、水素キャリアへの対応は重要テーマだ。その水素キャリアだが、メチルシクロヘキサン(MCH)、アンモニア、液体水素の3種類があるが、MCHとアンモニアには既存技術で対応できるが、水素は-253℃で液化するため、超極低温に対応しなければならない。この超極低温への対応には、素材の材質、バルブの形状などが問われ、技術開発が必要だ。バルブメーカーの脱炭素への挑戦は始まったばかりだ。

【総 論】
 脱炭素に挑む、バルブメーカー
 水素液化から燃焼、既存技術での対応も

【エマソンバルブアンドコントロールジャパン】
 C型ボールの「2XC」で極低温で高い閉止性能を実現

【金子産業】
 通気装置「ブリザーバルブ」と消炎素子「フレームアレスタ」で脱炭素を実現

【キッツ】
 液水に向けた幅広い用途のバルブ開発に全力

【キューブロックテクノロジー】
 水素社会を睨み、大口径の極低温バルブの開発に本腰

【TVE】
 水素発電に照準、「高温高圧対応と弁構造の開発」に取り組み

【巴バルブ】
 液体水素市場に注目も、開発着手は市場を見極めてから

【福井製作所】
 創業100周年に、「カーボンニュートラル領域の中心にいる」

【ワシノ機器】
 脱炭素では、あらゆるバイオマス発電所向け「手動洗浄式ストレーナー」で実績


 (Vol.506 2022年3月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部