プラント貿易アウトルック2018 |
日本機械輸出組合がこのほど発表した「2018年度海外プラント・エンジニアリング(PE)成約実績」によれば、成約額は3.5%減の137.1億ドルとなった。成約額は微減といえるが、その内容は、LNGプラントなどのエネルギープラントが増加し、反面、発電プラントは81.2%減の16.1億ドルとなった。わが国は、石炭火力発電プラントを得意としており、これまで、その成約実績で発電プラントの成約実績を伸ばしてきたが、CO2排出量の問題から、石炭火力発電プロジェクトは実現が難しい時代になった。成約実績にも、石炭からガスへのエネルギーシフトが鮮明に反映された。
【総 論】
2018年度海外プラント・エンジニアリング成約実績3.5%減の137.1億ドル
エネルギープラントが牽引、ガスへのエネルギーシフトが鮮明に
【国際協力銀行 渡部陽介執行役員経営企画部審議役】
「QI―ESG」案件が好調、特筆されるアンゴラ向け成約
今期は対象領域を広げた「特別業務」に期待
【日本貿易保険 大井麻理執行役員 営業第二部長】
2018年度は石炭火力発電プラントの減少で保険引受額は減少
2019年度は資源案件を期待も、求められるポスト石炭を担うエネルギービジネスモデル
【千代田化工建設 松井英夫執行役員営業本部長】
前期は受注目標をほぼ達成も、業績は債務超過
今期は再生計画に即した対応でリスク管理
【東洋エンジニアリング 細井栄治常務執行役員・プラント事業本部事業本部長】
長年取り組んできた露向けエチレン・PEプラントなどを受注
今期は中小案件を手堅く受注、受注金額3,000億円が目標
【日揮 吉田明朗常務執行役員営業本部長】
幅広い地域・分野の案件に対応、人材育成も視野に入れた石化案件も視野
イラク・バスラ製油所近代化プロの受注に意欲
【日立造船 井部隆執行役員環境事業本部環境営業統括部海外営業統括】
中国でごみ発電プラント7件受注
海外でも、プラントライフサイクル事業
【スチールプランテック 奥山強営業本部営業二部第一グループ部長】
中国で環境対応型高効率アーク炉「ECOARC」を初受注
環境負荷の軽減、高級鋼板の製造などで差別化
【2018年度 主要受注プロジェクト一覧】(本誌調査)
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