本格回復を予感させる2017年度下期プラント市場

 2014年半ばから原油価格が値下がり、世界的にプロジェクトが減少傾向にあった。現在でも、原油価格は40ドル台後半で推移している。この価格水準では、プロジェクトは動きそうにないと思われるかもしれない。しかしアジア地域では、経済成長を背景に、ガソリン需要が増加しているほか、原油価格の値下がりで、ナフサクラッカーの増設計画が浮上している。たしかに、産油国の潤沢な資金を背景とするプロジェクトは減少したが、経済成長を背景とする案件が具体化に向かっている。本格回復の予感もある。

【化学プロジェクト】
 底堅い経済成長を背景に、アジア市場が堅調
 米州では来年以降の発注を視野にLNGプロジェクトが具体化へ

【電力プロジェクト】
 「変化とチャンスが隣り合わせ」の国内市場に注目
 GTCC・バイオマス発電が具体化へ

【製鉄プロジェクト】
 鋼材市況の回復、高級綱需要の増加で投資再開
 ベトナム・インドで能力増強、中国で圧延設備の近代化

【環境プロジェクト】
 大阪・愛知・山形・埼玉でDBOプロ
 マレーシアKLプロは、年度末に決着か?


 (Vol.406 2017年9月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部