「地産地消」型ビジネスで中東市場を攻めろ

2015年初めには、バレルあたり20ドル台にまで下落した原油価格だが、最近は50ドル前後で推移している。しかし今後、原油価格が70〜 80ドル台以上に上昇するかというと、その可能性は低い。原油価格が上昇すれば、再生可能エネルギーなどの代替エネルギーにシフトされる可能性が高まるし、北米のシェールガスやシェールオイルの生産も活発化する。結果的に中東産油国はシェアを失う可能性もある。このため産エネルギー国も油価を高騰させるわけには行かない。その結果、潤沢な資金を得られない今後の中東地域のプロジェクトは低水準の油価を背景とした、改造や増設といったブラウンフィールドプロジェクトが中心になると見られる。こうした中小案件に対応するには、小回りの効く現地法人が必要になる。まさしく、「地産地消」型のビジネスが求められる。

【総 論】
 「地産地消」型ビジネスで中東市場を攻めろ
 現地密着で広がるビジネスチャンス

【千代田化工建設】
 中東で「地産地消」型ビジネス展開する、CAELとCCEL
 2現地法人が地場に密着、市場回復に伴い今後に期待

【日 揮】
 サウジの政策に同調しながら成長果たすJGCガルフ
 IK-LSTKコントラクターとして強み、課題はサウジ人社員の戦力化

【山 九】
 プラントメンテで中東湾岸地域での拡大図る山九
 サウジで日系企業皮切りに、海外企業からも受注


 (Vol.400 2017年5月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部