プラント貿易アウトルック 2015

2015年度、わが国の海外プラント・エンジニアリング成約実績は58%減の120.5億ドルと落ち込んだ。2014年半ばから始まった原油価格の下落が、産エネルギー国から潤沢な資金を奪い、設備投資意欲を減退させたのが原因だ。それでも2015年度は、交通システムやごみ焼却プラントなどの二次インフラとも言える設備の成約が目立った。エネルギープラントなどの状況は厳しいが、アジア地域の経済成長が新たなライフスタイルを生み出し、新しい設備のニーズを作り出している。

 【総 論】
  2015年度海外プラント・エンジニアリング成約実績58%減の120.5億ドル
  機種別で目立つ二次インフラ分野の伸び

 【エネルギー・化学プラント】
  エネルギー・化学プラントともに大幅減
  今後の石油・石油化学プロジェクトには上昇要素も

 【重電プラント】
  2015年度成約実績は約4割減の31.3億ドル
  自由化に伴う国内需要への傾注で海外が手薄になったことも影響

 【鉄鋼、生活関連・環境プラント】
  鉄鋼は前年度から微増も、3期連続で10億ドル割れ
  アジアでゴミ発電、水処理プラントの受注相次ぐ

 【国際協力銀行 企画・管理部門 業務企画室長 弓倉和久氏】
 【独立行政法人 日本貿易保険 営業第一部長 沖田剛一氏】
 【千代田化工建設 取締役専務執行役員 長坂勝雄氏】
 【東洋エンジニアリング 常務執行役員 プラント営業統括本部長 阿部知久氏】
 【日揮 取締役・常務執行役員 三好博之氏】
 【日立造船 執行役員 環境事業本部グローバル事業統括部長 井部隆氏】
 【富士電機 営業本部海外エネルギー統括部部長 西井 工氏】
 【プライメタルズテクノロジーズ ジャパン 営業統括部長 岩崎剛士氏】
 【2015年度 主要受注プロジェクト一覧】(本誌調査)


 (Vol.382 2016年7月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部