調整期間に入ったLNGプロジェクト

近年、活発に推移したLNGプロジェクトだが、最近は、かつてのように新設プロジェクトはない。一方、今年に入ってからオーストラリアを中心に、全世界で稼動したLNGプラントの生産量は6,000万トン近い。このため全世界のLNG生産量はすでに、3億トンを突破した。このうえ、現在、建設中のプロジェクトが稼動すれば、さらに8,000万トンの生産量が加わる。これらのプロジェクトは2018年までに完工する予定だが、その時の生産能力は4億トンに及ぶ。これは2020年の需要に匹敵するもので、景気が低迷すれば、供給過剰状態になる可能性もある。LNGプロジェクトは今、需給の調整期間にある。

  【総 論】
   調整期間に入ったLNGプロジェクト
   次期需要期には、ビッグデータ・IoT活用も重要に
    ・現在建設中のプラントが完工する2020年には年産4億トン体制に
    ・求められるハードとソフトの融合
    ・求められる差別化
    ・「宴」をエンジョイしたコントラクター
    ・次期需要には知恵で勝負すべき

  【各 論】
   調整局面で注目されるトレーン増設プロジェクト
   小額投資で実現可能、ネシア・タングーLNGが発注最右翼
    ・実現に最も近いネシア・タングーLNG
    ・千代田、建設中の米2案件でトレーン増設を提案
    ・期待と裏腹に不透明感高まるモザンビーク案件
    ・北米計画でシェルが年内に決断


 (Vol.381 2016年7月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部