2016年、プラント市場はまだら模様

原油安・円安・金利安という「3安」に見舞われる2016 年。この状況は、市場にどのような影響を与えるか。原油安は石油・ガスプロジェクトの具体化には障害になる可能性があるが、円安は意外にも国内石油化学産業の競争力を高めており、思いがけないプロジェクトが具体化しようとしている。

また原油安は、エネルギーを活用するプロジェクトには、「追い風」になる。電力プロジェクトは、アジア地域を中心に活況を呈する。さらに国内のゴミ焼却プラントは、2000 年頃にダイオキシン対策を目的に建設されたプラントがリプレース時期にある。まさしく、機種ごとに状況が異なる。市場環境は文字通り「まだら模様」だ。

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 (Vol.369 2016年1月10日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部