北米市場のリアル

シェールガスを経済的に生産できるようになったのに伴い、これまでプラント・エンジニアリングの市場とは見られてこなかった北米が、市場に加わった。業界関係者「かつてと比べて、市場の規模感が変わった」と異口同音に口を揃える。しかし、北米市場には、石油・ガス、石油化学の設備投資で実績のある企業も多く、以前に期待したほどの事業規模には成長していないのが実態だ。

その一方で、発電プロジェクトはオバマ大統領が大気汚染防止を目的に、事実上、石炭火力発電の建設が不可能な規制をかけた。これに伴い、北米ではガスタービン発電の需要が高まり、最近では争奪戦が激化している。シェールガスが一変させた「北米市場のリアル(現実)」をレポートする。

【総 論】
 北米市場のリアル(現実)
 シェールブームの過熱から冷めた市場の輪郭

【化学プロジェクト】
 油価下落でスローダウンも期待案件
 LNGプロではIOC案件に期待

【重電プロジェクト】
 PJMを中心にガス火力発電所の建設が具体化
 環境規制の先行きは不透明なものの、ガス火力への移行は変わらず


 (Vol.365 2015年10月25日号より)



重化学工業通信社
ENN編集部