検証、包括的民間委受託事業の可能性
-水エンジのライフサイクル事業は実現するか-



 政府による公共投資の見直しに伴い、各自治体は施設の新設だけではなく、既存施設の有効活用も視野に入れ公共事業を進めている。民間への運転管理委託、PFI事業の増加もその現れだ。これに伴いプラントメーカー各社も従来のEPC事業からO&M事業に事業領域を拡大している。

 水処理分野も例外ではない。国土交通省は財政問題の深刻化を理由に、各自治体に下水処理施設の「包括的民間委託」を推奨。民間への委託範囲を施設全般、運転管理業務の大半に拡大した他、契約期間も複数年間に延長した。メーカー各社は子会社を通じ新事業の受託を狙っており、そこで得た情報、知見を本体の営業、設計、開発業務に反映し、コスト削減や提案力の強化を図る方針だ。

 はたして、そんな各社の事業戦略は成功するのか。




(vol.139 2005.7.10号)

重化学工業通信社
ENN編集部