高コストでも多目的、サーモセレクトはごみ焼却新時代の「申し子」か
JFEエンジの循環型社会への提案にもインパクト


 JFEエンジニアリングのサーモセレクト方式ガス化溶融炉が今年度中に3件稼動する。これだけをとれば、何の変哲もないガス化溶融炉の稼働だが、サーモセレクト方式の炉が稼働するとなると話は違う。

 建設単価は従来機種の1.5倍、稼働後のランニングコストについてもどこまでメリットがあるか、現時点では分からない。そんな背景があるためか、この2年間、サーモクレストによる応札すらなく「JFEエンジはサーモセレクトから撤退した」という噂が出たことがある。

 しかしJFEエンジの幹部たちは今、このサーモクレストへの期待をひそかに高めている。ごみ焼却のみならず複製ガスを生産できる技術でプラントは多目的。このことが、循環型社会の創成をもとめる新たな交付金制度にもマッチしやすい。「金食い虫」と敬遠されそうな技術がビジネスチャンスを拡大する可能性まで持ち始めている。

(vol.128 2005.1.25号)

重化学工業通信社
ENN編集部